第32話

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2018/04/28 12:10
シルクロード
シルクロード
マサイ、


少し身体がビクっとし全身に力が入った





肩を優しく、でもちょっと力強く掴まれた






















シルクロード
シルクロード
ごめんな、









シルクの口から出てきたのは予想外の言葉だった


















シルクロード
シルクロード
今まで無理させちまったよな…
泣くななんて…俺が悪かった。
本当にごめん。
シルクロード
シルクロード
俺、死ぬんだって思ったら‘‘Fischer's’’のことが真っ先に浮かんで俺がいなくなったらどうなるんだろって不安になったんだ。俺のせいで壊れてほしくなかった。壊したくなかった。
だから…あんなこと…。
みんなのこと考えてたはずなのにマサイの気持ち…全然理解しきれてなかった。マサイに甘えちまった。
シルクロード
シルクロード
つらい思い…したよな。
今更許してくれって言ったって手遅れなことはわかってる。でも、俺には謝ることしかできない。本当にごめん…
マサイ
マサイ
……
シルクロード
シルクロード
つらい時は泣いていい。悲しい時は泣いていい。寂しい時は泣いていい。
もう、自分だけで抱え込まないでみんなに頼ってくれ。


ここしばらく泣いてなかっただろうか…





勝手に流れてきて止まらない。




止めたくても自分の意思には逆らって

絶え間なく流れ続ける。
シルクロード
シルクロード
もう我慢しなくていい。
今日は…俺がいるから。



シルクに伝えたかったこと。
















声にならない。声が出ない。
















嗚咽混じりで泣いたのはいつ振りだろうか


















もう会えないと思っていたシルクが

















大好きな仲間が























姿は違くても今、ここに。











俺の目の前にいるんだ。







もっとシルクといたい。


喋りたい。


笑いたい。











シルクがいた頃に戻りたい。














もっともっと…出来たことはあったのに、



自分の無力さにうんざりする。

マサイ
マサイ
もっと…もっとシルクといたかった…















シルクロード
シルクロード
俺も…みんなといたかった。


















マサイ
マサイ
俺ら、ずっと、シルクに頼ってばっかで…シルクがいなくなってから…俺らは…
シルクロード
シルクロード
お前らは、本当によく頑張ってた…
頑張ってくれてたよ。
シルクロード
シルクロード
みんなが頑張ってる姿…すっげぇ嬉しかった。俺がいなくてもFischer'sが成り立つのかなって考えるとちょっと寂しい気もするけどな。
マサイ
マサイ
だめ…無理、無理だよ…
シルクがいなかったら…俺らは、
俺はなんにもできないんだ…
シルクがいなきゃ、無理なんだよ、
シルクロード
シルクロード
大丈夫。
俺がいなくたってお前らなら大丈夫だ。
俺はお前らをよーく知ってる。
お前ら以上にな。
シルクロード
シルクロード
俺は信じてる。
マサイもンダホもモトキもぺけもダーマもザカオも。お前ら6人なら大丈夫。
1人じゃない。自分以外に5人もいるんだぜ?お前が困った時には絶対他の奴が助けてくれる。
シルクロード
シルクロード
それに、俺だってお前らを助ける。
シルクロード
シルクロード
もっと、自分を信じろ。
お前は自分が思ってる以上にすげぇってこと。お前ら6人はすげぇってこと。徐々にみんなの努力が認められ始めたんだ。今まで何度もでっけぇ壁にぶち当たったけどよ、何度も何度も乗り越えてきたじゃんか。そりゃ時間がかかったよ。でも時間をかけてみんなで乗り越えたからこそ今がある。今の俺たちがいる。
ここで諦めてどうすんだよ。ここで挫けんじゃねぇ。叶えてない夢、まだあるだろ。俺にもお前らにも。俺はもう叶えられない。だから俺の分までお前らに任せたからな。
シルクロード
シルクロード
苦しかったら泣いてもいい。
食いしばってもいい。
でも、どんなにつらくて苦しくて耐えられなくても果てしなく笑え。
そいつこそが一流だ。
シルクロード
シルクロード
俺はお前を、お前らを信じてる。
大丈夫だ。
マサイ
マサイ
…俺、頑張る。
シルクに負けないぐらい努力する。
シルクロード
シルクロード
おう。
それでこそ俺が大好きなマサイだ。
マサイ
マサイ
シルク、
俺と友達になってくれてありがとう。
仲間にしてくれて、ありがとう。
シルクロード
シルクロード
こちらこそ、
俺と友達になってくれてありがとう。
俺を好きになってくれてありがとな。
マサイ
マサイ
ずっとシルクと喋りたい…
シルクロード
シルクロード
…ごめんな、
マサイ
マサイ
もう、シルクと話せないの…?
シルクロード
シルクロード
…上からお前らのこと見てるよ。
マサイ
マサイ
もう、シルクとはお別れなの?
シルクロード
シルクロード
……あぁ、
ンダホ
ンダホ
嫌だ、嫌だ…シルク、行っちゃ嫌だ!
シルクロード
シルクロード
わりぃな、俺ももっとお前らといたい。
それにダーマとザカオとも話したかったな。
シルクロード
シルクロード
あいつらにも伝えといてくれ。
無理しすぎないように頑張れよって、
俺はずっと応援してるからなって。
シルクロード
シルクロード
あーぁ、俺やり残したことばっかだな笑
でも、後悔はしてない。
最高の人生だった。
大好きで、かけがえのない、自分よりも大切な仲間に囲まれて、笑って、馬鹿して、たまに怒られたり失敗したり、でもそれが最高に楽しくて幸せだった。生まれ変わってもこんなに幸せにはなれねぇだろうな、笑
シルクロード
シルクロード
俺がやり残しちまった分までお前らに楽しんでほしいし、夢、叶えてほしい。
そして、今まで以上に馬鹿してこい。
思いっ切りFischer'sを日本に、いや、
世界にぶちかましてやれ。
ンダホ
ンダホ
…うん、シルクが安心できるように、思いっ切りぶちかましてくる。
夢、叶えてくるよ。
ぺけたん
ぺけたん
俺も…シルク、ありがとう。
モトキ
モトキ
シルク、今までお疲れ様。
ゆっくり休んでね、
シルクロード
シルクロード
だほ、ぺけ、モトキ、ありがとな。
マサイ
マサイ
シルク、今、俺がこうやっていられるのも、自分が好きなことやっていられんのも全部シルクがいたから。どんな時もシルクが支えてくれた。たまにぶつかって喧嘩したりもしたけどそれも大切な思い出になった。
本当に、ありがとうございました!
シルクロード
シルクロード
…マサイ、ありがと。
俺もお前がいたから自分のやりたいことできるようになった。お前と友達になれて本当に、良かったよ。ありがとう。




























シルクロード
シルクロード
じゃあ、みんな、
シルクロード
シルクロード
また、会える日が来たら…
そん時はよろしくな!
ンダホ
ンダホ
…シルク、またな!
モトキ
モトキ
また、いつか会おう。絶対に。
ぺけたん
ぺけたん
シルクに会えるの楽しみにしてるよ。
マサイ
マサイ
いつか絶対お前に会いに行くから待ってろ。
シルクロード
シルクロード
おう。みんな、大好きだったぜ。
最高の思い出をありがとな!
シルクロード
シルクロード
また、会う日まで…アデュー
ンダホ
ンダホ
アデュー
モトキ
モトキ
アデュー
ぺけたん
ぺけたん
アデュー
マサイ
マサイ
…アデュー!


















これは永遠のお別れではない。






















どれだけ先になるかわからない。


















でも、またいつか俺ら7人が一緒になる日は来る。































また会う日まで

























アデュー

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