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第1話

# Memory*1
934
2018/04/02 09:21
木柄詩 神澄
もしも、私が記憶喪失になったらどうやって思い出させてくれる?
湊 翔
・・・そんときになんないとかんがえらんねぇな
木柄詩 神澄
えぇー!
湊 翔
んじゃ、逆に神澄ならどうやって思い出させてくれんの?
木柄詩 神澄
私?私ならね、・・・





































あんなの、ジョークだと思ってたんだけどなぁ。。

まさか、お前がなるなんてな。

神澄。
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出来事は一昨日の10:00頃。

久しぶりにデートの約束をしてたのに、待てど暮らせど神澄は来なくて。

帰ってやろうかと思った矢先に電話がかかってきた。
湊 翔
神澄?お前今どこに・・・
病院の人
すみません。木柄詩 神澄さんのお知り合いの方でよろしいですか?
湊 翔
え、、はい。
病院の人
一番最近にかけていた方がそちらでしたので、、、よかった。今、木柄詩さん交通事故に会われまして、○○病院で緊急オペを受けています。すぐに彼女のご両親とお越しください。
湊 翔
・・・わかりました。
緊急オペだの○○病院だの、よくわかんないことだらけだけど、なぜか冷静でいられた。

まずは、つい最近聞いた神澄のお母さんに連絡を入れて、タクシーを捕まえて病院へ向かう。

大丈夫。生きてる。手術はうまくいく。

そう願いながら病院に向かった。
湊 翔
先生っ!か、、、木柄詩さんは?!
主治医
意識を取り戻されましたよ。
病院の人
ですか・・・ちょっと君!まちなさい!
木柄詩 日和
先生。なんですか?
主治医
あ、、、彼女の記憶は・・・
あの部屋に、神澄がいる。

また、会える。

亡くならなくてよかった・・・
湊 翔
神澄っ!!
木柄詩 神澄
・・・え?
湊 翔
お前っ、心配して・・・
木柄詩 神澄
あのっ、どちら様ですか・・・?
湊 翔
・・・え?
神澄・・・?

今なんて・・・
木柄詩 日和
翔くんっ!!
木柄詩 神澄
お母さん?!
木柄詩 日和
神澄、、翔くんのこと覚えてないの?
木柄詩 神澄
かけるって・・・?
木柄詩 日和
翔くん。あちらの先生から話を聞いてきてくれる?
湊 翔
あ、、、はい。
先生が歩きながらなにかをいっている。

でも、俺の頭のなかは神澄のことでいっぱいだった。









笑ってくれてると思ってた。

いけなくてごめん!またうめあわせするー!

とかいうのかとおもってたら、、、


どちら様ですかって・・・

ははは・・・






"大切なものほど失ってはじめて気づく"

誰かから聞いたけど、ほんと今気づいた。

笑ってくれてる神澄は俺にとって大切なものだったんだ。。
主治医
率直に言って、彼女は記憶喪失です。
湊 翔
え?記憶喪失・・・?
主治医
そうです。具体的に言うと、二三年前の記憶がなくなっていますね。
湊 翔
・・・それは、、戻りますか?
主治医
わかりません。明日戻るか、一年後になるか、
主治医


何十年後、悪く言えば、一生戻らないことも・・・


一生、戻らない・・・























つきあって、まだ一年もたってない。

であったのは二年前の四月。

高校に入ってからだ。
それを今から取り戻すのか・・・






































違う、

取り戻すんじゃない。

思い出させてみせる。

絶対に。
その後、主治医と別れ神澄の病室にむかう。

その途中で神澄の母の日和さんと会った。
木柄詩 日和
翔くん
湊 翔
日和さん・・・
木柄詩 日和
あと、よろしくね
湊 翔
でも、俺・・・!
あいつのなかに俺の記憶は・・・
木柄詩 日和
神澄のこと、好きなんでしょ?
湊 翔
はい、そりゃもちろん!でも・・・
木柄詩 日和
なら、自信もって!大丈夫。あなたなら、できるでしょう?
肩をポンポンと押され、手を振られた。

どちみちいかなきゃいけないんだ。














そう思い意を決意した俺は、神澄の病室の扉を開けた。

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