あんなの、ジョークだと思ってたんだけどなぁ。。
まさか、お前がなるなんてな。
神澄。
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出来事は一昨日の10:00頃。
久しぶりにデートの約束をしてたのに、待てど暮らせど神澄は来なくて。
帰ってやろうかと思った矢先に電話がかかってきた。
緊急オペだの○○病院だの、よくわかんないことだらけだけど、なぜか冷静でいられた。
まずは、つい最近聞いた神澄のお母さんに連絡を入れて、タクシーを捕まえて病院へ向かう。
大丈夫。生きてる。手術はうまくいく。
そう願いながら病院に向かった。
あの部屋に、神澄がいる。
また、会える。
亡くならなくてよかった・・・
神澄・・・?
今なんて・・・
先生が歩きながらなにかをいっている。
でも、俺の頭のなかは神澄のことでいっぱいだった。
笑ってくれてると思ってた。
いけなくてごめん!またうめあわせするー!
とかいうのかとおもってたら、、、
どちら様ですかって・・・
ははは・・・
"大切なものほど失ってはじめて気づく"
誰かから聞いたけど、ほんと今気づいた。
笑ってくれてる神澄は俺にとって大切なものだったんだ。。
一生、戻らない・・・
つきあって、まだ一年もたってない。
であったのは二年前の四月。
高校に入ってからだ。
それを今から取り戻すのか・・・
違う、
取り戻すんじゃない。
思い出させてみせる。
絶対に。
その後、主治医と別れ神澄の病室にむかう。
その途中で神澄の母の日和さんと会った。
あいつのなかに俺の記憶は・・・
肩をポンポンと押され、手を振られた。
どちみちいかなきゃいけないんだ。
そう思い意を決意した俺は、神澄の病室の扉を開けた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。