私たち兄妹は、2人揃って誠凛高校に入学した
新設校だからなのか、部活の勧誘がすごい
けれど私たちはどこに入るか決めているので迷う必要はない
影の薄さは2人揃って同じで、誰にも話しかけられることなく目的の場所に着いた。
入部届を2人分置いて、そのままクラスを確認しに向かった
自分に自信がないとか、そういうのとはまた別に
私は人前に出ることが苦手。
だからいつもテツの後ろに隠れて歩く。
こういう時、影が薄くて助かったな、なんて思ったりもする
クラス表を見てみると、私はD組でテツはB組
………………不登校、なろうかな
『あなたなら大丈夫ですよ』と私の頭を撫でながらそう言う
無理だから言ったのに……全然大丈夫じゃないのに……
まぁ私影薄いし……
きっと誰にも気づかれず過ごせる
だから大丈夫。
なるほど、テツが大丈夫って言ったのはこういうことか
教室についたのでテツと別れた
今日はHRだけで学校は終わり。
その後は部活見学。
テツがいるし、大丈夫……なはず
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。