ジョングクside
ヒョンが亡くなるまで残り24時間…。
とうとう来てしまった。
Jim「きちゃったね…ジョングガ」
JK「そ…ですね」
Jim「そんな顔しないで?」
JK「だって…」
Jim「最期の日なんだから」
JK「でも、でも」
Jim「いつからそんなに弱くなったんだよお前は」
JK「ヒョンに出会ってから…」
Jim「え?」
JK「ヒョンに出会ってから俺は変わりましたよ。」
Jim「そんなに?w」
JK「はいwよく笑うようになりました。愛想笑いが出来なくなったんです。それから涙脆くなりました。ヒョンの事考えると自然と涙があふれるんです。あとは…人間を好きになりました。食糧としか思わなかったけど今は少しづつ好きになってるんです。」
Jim「沢山変わってるんだね…僕も変わったよ」
JK「ヒョンはずっとヒョンじゃないんですか?」
Jim「ううん…よく外に出るようになった。休みの日なんて退屈でこなければいいと思ってたのにジョングガと出会ってから休みの日が待ち遠しくてさ」
JK「そうなんだ…知らなかった」
Jim「フフ…言わなかったからね」
JK「俺もですね」
Jim「言葉にしないと伝わらないね」
JK「そうですね」
Jim「ゲホッ…ゲホッ」
急に咳をしだしたと思えば手には血がついていた。
JK「…ヒョン」
Jim「ぁ"︎︎…アガゥ…イギッ」
痙攣をしだすヒョン…
JK「ヒョン!」
Jim「オエッ…」
最後に血を吐いてそのまま動かなくなってしまった。
JK「ねぇ!ヒョン!」
Dr「はいどいて」
JK「先生!ヒョンが…ヒョンが!」
Ns'「後ろに下がって」
JK「いや、いや、離してください」
Dr「薬持ってきて」
Ns'「はい」
Dr「ジミンさん〜わかりますかー?」
Ns'「持ってきました」
Dr「注射器に入れて」
Ns'「はい…出来ました」
Dr「ジミンさん〜ちょっと痛いですよ」
Ns'「どうぞ」
Dr「はい刺すよー」
バタバタとヒョンの周りが騒がしくなっていく。
俺は必死に祈った。
JK「ヒョン…お願い」
Dr「ジョンググさん…」
JK「ヒョンは?」
Dr「…お話をしてあげてください」
JK「それって…」
Jim「ジョングガ」
JK「ヒョン!お願い…死なないでお願い…」
涙が溢れてぐちゃぐちゃになる。
Jim「ごめんね…」
JK「フルフル…何言ってるの?ヒョンはまだ死なないよ」
Jim「わかるの?」
JK「悪魔の勘です。」
Jim「フフッ…変なの」
弱々しく笑うヒョン…
JK「ヒック…ヒョン…やだぁ」
Jim「ジョングガ」
JK「行かないで…俺を置いていかないで」
Jim「行かないよ…見えないだけでそばにいるから」
JK「それじゃ嫌なの」
Jim「泣かないで…最後は笑ってよ」
JK「笑えないよ…だって」
Jim「笑わないと僕の最後の記憶お前の泣き顔だよ?そんなの嫌だよ」
JK「…ニコッ…ヒョン…」
Jim「うん…いい笑顔…」
JK「あのね…ヒョン」
Jim「…」
JK「ヒョン?ねぇ!起きて!ヒョン!」
医師はヒョンの脈を図り目を見て告げた…
Dr「…お亡くなりになりました。」
JK「ヒョン…嫌だ…なんで!うわぁぁぁぁぁぁ」
その場にうずくまり大声を出して泣いた。
何分も何時間もずっと…。その間医師たちはいつの間にか出ていっていた。
JK「ジミニヒョン…。」
名前を呼んでもいつもの大好きな声は返ってこない。何度名前を呼んでも大好きな笑顔は見れない。
でも、僕はいつまでもヒョンの死を受け入れられずにいた。
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ヒョンが死んでしまって1ヶ月…。お葬式すんで俺はヒョンの家を整理しに来た。魂は瓶に入れて毎日持ち歩いた。
JK「この部屋はヒョンの匂いでいっぱいだ」
部屋に入ればひとつの箱が机の上に置いてあった…。開けてみれば…
JK「これは…映画館のチケット?」
ヒョンと初めて行ったチケットが入っていた。
JK「水族館で買ったキーホルダー」
魚の面白い形のキーホルダー…ヒョンとお揃いのものだ。
JK「これは、俺があげたブレスレット」
誕生日にあげた俺がデザインしたブレスレット
他にも沢山あって…ありすぎて…思い出が蘇ってきて…また苦しくなる…。
一番下まで辿り着けば、1枚の手紙が入っていた。
そこには ゛ジョングガへ ゛と書かれていた。
俺はすぐにその手紙を開いた。
……To be continued
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!