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第1話

私の正体……Part1
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2019/06/17 09:27
前回のおさらい

私、翠崎 志和は、自分の異能力というもののせいで両親に捨てられた。
そんな時に武装探偵社の一員である太宰治に救われた。


そして現在、太宰さんと武装探偵社に入るところである。
─────────────────


太宰さんが武装探偵社のドアを開けると……
国木田
国木田
おい太宰!!!
貴様、また仕事をほっぽってウロウロとしていたらしいなぁ!!!
今日という今日こそちゃんと仕事をしてもらうぞ!!!!
太宰
太宰
えーーー??
誰がそんなことを言ったんだい?
敦
いや!!ちょっと国木田さん!?
僕の言ってることと違うんですけど…
国木田
国木田
ちょっとだと?
俺はお前が言ったことを要約したのだ。お前が言ったのはつまりはそう言うことになると思うが?
何か問題でも??ゴゴゴ…
敦
い、いえ!!
なんでもないです!!!
太宰
太宰
ちなみにだけど国木田君。
私は仕事をほっぽってウロウロしてた訳では無いよ。
仕事は元から簡単なのしかなかったし、それに仕事のお陰で良い報告もできる。
全くいいことをしているとは思わないかい?
国木田
国木田
お前が今日やった仕事は、26件中たったの2件だけだろうが!!!
それにだn……
敦
あの〜国木田さん…
国木田
国木田
なんだ敦。今、太宰への説教で忙しいんだが
こうしている間にも俺の予定が狂っていくんだ。早く正確に簡潔に言え。
敦
いや、そのですね、太宰さんの後ろにいる女性は……
国木田
国木田
あ?女だと?
怒っている国木田の鋭い目線が私を睨

んだ。

思わずビックリして太宰さんの背中に

隠れた。
太宰
太宰
あーもう国木田君は女性の扱いってものが出来ないのかい?怯えてるじゃないか。

大丈夫?志和さん
あなた
は、はい…
太宰
太宰
紹介するね
この子は翠崎 志和さん
何かの異能力者みたいなんだけど、私には分からなくてね。
社長に見てもらおうと思って此処に連れてきたのだよ
やっぱり、太宰さんはいい人だ。

「親に捨てられた」なんて言わないん

だ。

そう心の中で呟いた。
国木田
国木田
生憎だが、社長は今、用事があって席を外していて、帰ってくるのは結構遅くなるらしい。
その女のことは一旦置いておけ。
あなた
あの、太宰さん。
やっぱり大丈夫ですよ
社長さんが居ないのなら諦めましょう?
太宰
太宰
…………
太宰さんは何も言わなかった。

けど、何か悩んでいるように見えた。
太宰
太宰
…社長がいないのなら仕方がない。
こんなことはしたくなかったのだが……
ため息混じりに太宰さんは続けた。
太宰
太宰
志和さん。地図読める?
あなた
え?まあ、一応…
太宰
太宰
今、ある場所の住所と地図を出してあげよう。申し訳ないけど志和さん1人で行ってもらいたいんだけど…
あなた
別に構わないですよ。
何か用事でもあるんですか?
太宰
太宰
いいや。特にはないけど私はそこにはどうも色々あって行けなくてね。
そこなら君の異能力が分かるかもしれない。
あなた
そうですか。
分かりました
太宰
太宰
済まないね
苦笑いに太宰さんはそう言った。

ところで、用事はないって言ったけど

仕事、どうするんだろうこの人……

─────────────────

太宰さんから貰った、住所と地図を頼

りに私はその場所へ向かった。

色々……?

気になって聞こうとしたけど、個人の

ことだから話したくないかもしれない

から私は聞かなかった。

そんなことを考えていると、太宰さん

の言っていた場所に着いた。
あなた
うわぁ…大きい………
そこにはとても大きい高層ビルが立っ

ていた。
あなた
本当に此処?
何かすごいところだな………
そう呟いてビルの入口へと向かった。

しかし、私は知らなかった

これからどんな出来事が起きるのか。

そして、私の異能力がどれほど恐ろし

いものなのかを─────────

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