第8話

両片思い D.a #1
445
2019/09/22 14:47
夏休み、大貴に会えないだけでも辛いのに



「補習とか、めんどくさぁぁ」


ばかな私は、補習に呼ばれてしまった。













「○○ばいば〜い」


そう言って続々と帰っていく友達。


わからない問題が解けなくて、


1人だけ教室に残ったこの日。


「あれ、○○まだいたの?」


聞き間違えるはずもない、


「大貴っ!?」


教室の扉には会いたくて仕方なかった、


_大貴がいた。











「いやー、忘れ物しちゃってさ、取りに来たんだよね」


「あ、そうなんだ」


部活終わりで、汗をかいた姿がかっこいい


なんて、不覚にも思ってしまう。


「で、なんで○○だけいんの?」


「わかんない問題が解けなくてさ」


"えへへ"と笑ってみせる。


「ちょっと見して」


そう言ってこっちに近寄ってきて、プリントを覗き見する。


「あぁ、これはさ、こうしてさ」


なんて、さり気なく教えてくれる大貴。


やっぱ優しいな とか

横顔綺麗だな とか


そんなこと思ってたら、頭を叩かれて


「人が真面目に教えてやってんだから、ちゃんと聞け」


って、怒られたけど、


また優しく教えてくれた。

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