第52話

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2020/05/10 14:22
しなずがわ げんや
………さ……ひ…………氷咲さん……
あなた (鬼ver.)
あなた (鬼ver.)
玄弥…………くん……?
いつの間にか眠ってしまっていたようで、玄弥くんの私を呼ぶ声で目が覚めた。
あなた (鬼ver.)
あなた (鬼ver.)
…………あれは……

信じられないくらい多い怪我人。

そこら中に転がっている既に息絶えた隊士たち。
そして、私が眠っている間も戦い続けていたであろう皆と鬼舞辻さん。


プツン、と


私の中で何かが切れる音がした。
気付けば、玄弥くんを置いて、鬼舞辻さん、いや、無惨の目の前で心に秘めていた怒りを言葉にしている私がいる。





あなた (鬼ver.)
あなた (鬼ver.)
こんなに人を傷つけておいて、まだ命が惜しいのか?無様だな。
そう言い放ち、地面を勢いよく蹴った


人を悪く言うのなんて、人に敬語を使わず話すなんて、いつぶりだろう。
あなた (鬼ver.)
あなた (鬼ver.)
とっとと死ね、糞野郎。
言葉にすると同時に、手に持っていたものを刺した
きぶつじ むざん
…………ヴッ……ア"ァ"………………!!
良かった、効いた。

これは藤の花からできた毒と、夾竹桃きょうちくとうという人体にも害のある花の毒でできたもの。


藤の花の毒だけじゃ効果が弱いと思い、効くかわかりませんでしたが、夾竹桃も混ぜてみたんです。


きぶつじ むざん
………ふざけるな、この私がお前らに負ける?そんなはずはない…………

……しぶとい。

というか背中から何か触手みたいなものが生えてきて……正直、気持ち悪い。とっても←
はしらのみんな
!!!!
きぶつじ むざん
私の一撃でこのザマだぞ?

その気持ち悪い触手は、かすっただけでも大分深い傷になる。

簡単に近づくことすらできない。

あなた (鬼ver.)
あなた (鬼ver.)
……お願い、早く死んで。
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