あなたside
あれ、私……あぁ寝ちゃってた…って
もう日落ちそう…!!お祭りの用意するの忘れてました……!
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買っていただいた綺麗なお着物と帯を身に付け、
薄く紅を引いて、簪で髪をまとめる
正直、自分で見てもよくわからないので…
不死川さんも身に付けているのはこの前買ったお着物と帯、着るのは初めてのはずなのにいつも通り胸元を開けて見事に着こなしている
顔を隠されて全く表情が読めない
顔を真っ赤にして言うからこっちまでドキドキしてきます…
***
急がないと……
不死川さんは優しいからきっとはっきり断れないだけ…ですよね、
でも私みたいな人よりあの人の方がいいんじゃ…
……!
私だって不死川さんと手を繋ぎたいです、
…ん?待って、わたし不死川さんのこと彼氏って……ああ、どうしましょう…!
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顔がとても赤いですが、少し暑いからでしょうか
私は不死川さんの手を掴んで少し高いところへ行こうと走り出した
ここなら、綺麗に見えますし人が少ないのでそこまで暑くならないです
それにしても、女性に絡まれているとき胸が痛かったのは不死川さんのことをお慕いしているからでしょうか、
きっとそうですね、私はこの人とずっと一緒にいたいと感じるから。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。