終わった…
たった1枚の鍵がかかったドアに俺は何もできないなんて…
すぐ近くにあなたはいるのに…助けられない。
さっきから多目的トイレから漏れるのは…
あなたの嫌がる声と涙声。
何もできないもどかしさをその場で耐え凌ぐことしかできずにいた。
と言い続けていると
ガラガラガラ!!
ドアの開く音に振り向くと
泣きながら俺に抱きついてきたあなた。
俺も抱きしめ返すけど…
その姿は、下着姿だった。
と俺の中でそう吐きながら泣きじゃくるあなたの身体は震えていて、怖い思いをしたことを感じる。
男は多目的トイレでお腹を抑えて蹲っていて
そうやって言うあなたを俺は離した。