なーんてナ。
ちょっと位は驚いただろウ?
そりゃ驚きますよ
うーン。半分冗談なのが出てたかナ
はっ、半分!?半分って、
あー、知らない知らなイ。
ほら、行くヨ。
モタモタしてたら置いてくからナ?
あーっ待って下さいよ!
ハハハハハ
もう、何が可笑しいんですか
いつの間にか敬語になってるからサ。
ホラホラ、もっと俺を敬いなヨ♪
はぁっ!?別に敬ってませんけど!?
敬遠の敬ですぅー
ハイハイ、勝手に言っとけバ。
もう着いたシ
あっほんとだ
おや、お嬢ちゃんでは無いか。
見つかったのかね?
あーはい、それなんですが…
隣に居るんですけどね。
そう言いたくなるのを慌てて噤む。
やっぱ猫又だったこと知らないんだ。
猫又っていう存在自体知らないのかも?
どう説明しよう、と隣を見ると。
にゃおーん
おぉー、帰って来たか、ネコ!
おいっ。
嬉しそうに八雲さんの所へとすり寄って行く。
お陰様で私は目が点だ。
そんなパッと猫になれるんかい。
この子、名前はなんて言うんですか?
さっきも呼んだ筈じゃが、、ネコじゃ
え、ネコ?
いや、動物の名前じゃなくて
この子の名はネコじゃ。
タマとかミィとかそういうのと同じ、
ネコじゃ。
はぁ…?
やはり館の中から出てきた時から思っていたが、
独特のセンスをお持ちらしい。
いや、別にディスってる訳じゃない。
じゃないけど…ねぇ?って話。
まぁ依頼が終わった事だし、
帰るとするか。
おーい、敦くん、帰りましょう?
…
では、此処の森は道が分かりにくいから
我輩が案内するとしよう
それは助かります!
ありがとうございます
いや、礼を言うでない。
ネコも世話になったようだし
世話って訳でも無いですよ、うん。
大分迷惑は掛かったけども。
精神的負担が大きかった。
よし、ここまで来ればもう大丈夫じゃろう。
最後までありがとうございました。
では。
気をつけてのう〜
八雲さんの姿が見えなくなると、
沈黙が訪れる。
敦くんは未だに放心状態で、
人形を歩かせているようだ。
あのー、敦くん?
…お前さぁ、
え?
いつまでそうやって猫被ってんだよ。
ど、どうしたの!?敦くん!?
だーかーら、やたら高ぇ声で
きゃあきゃあほざいてんじゃねーよ。
敦くん…
あぁもうそのアホ面やめろってんだよ!
イライラしてしょうがねぇ!!
え、でも今まではそんなこと…
我慢してトモダチごっこに付き合ってやってた訳。
それをお前は気付かず呑気に依頼?
巫山戯んじゃねーよ
今までと別人のように深黒い笑みを浮かべる敦くん。
耐えきれず涙が零れた。
はァ?メンタルクソかよ。
下んねぇ。
それも可愛こぶってるつもりかよ?
探偵社にやっとの思いで帰った。
途中から敦くんに置いていかれ、
半ば迷いながら泣きながら、
帰った。
戻りました、、、
シーンとした探偵社に、静かに響く。
…
誰も、此方を見ようとしない。
私という存在を、無いものとするように。
そうだよね、
私なんて居なければ良かったんだね。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!