第26話

#24
2,213
2019/07/23 11:16
ひょっとしてハニートラップ的なやつか。

彼等にキュンキュンしてしまって
まともに頭が働かない。

月永つきながレオ君、瀬名せないずみ君、朔間さくま凛月りつ君、鳴上なるかみあらし君、朱桜すおうつかさ君!


めっちゃ好き!!


永遠に話してたい。

だって制限時間無いんだもん!
トラップだと分かっていても、
私はその罠にはまりたい。

そう思ってしまうほど。
これは重症だ。


いや、でも問題を解かなきゃ。
これ以上なにか言えば
国木田さんがプロジェクターを全て壊しかねない。

えーと。
正直者は1人だけだったね。
で、それが誰かはみんな知ってると。

こーゆうのは仮説が大事。

もうキュンキュンしてしまってダメなので、
A,B,C,D,Eとすることにした。

Aが正直者だとしよう。
私が質問して、
「正直者はあなたですか?」
と聞いたとする。
当然答えは
「はい」
だ。

ただ、Aが気まぐれだとしたらどうしようもない。
本当の事を言う可能性もあれば、
本当の事と反対の事を言う可能性もある。

これはAだろうがBだろうが、
誰でも同じことだ。


つまり、





誰の言うことも信じられないという事だ。



そうだよ。
こんなの私に解けるわけ無いよ。

そもそもこれに解き方なんてあるのか。
ただの運じゃないのか。

確かに正解は必ず存在するだろう。
でも正解にたどり着くための道は見えない。


この部屋に飛ばす時ニックとかいう奴が
言ってた言葉。


ニック・二ーク
ニック・二ーク
Checkmate
父はチェスが趣味だったらしい。
幼いときだったので覚えていないが、
ほんの少しぐらいなら知識があった。


王手とは似ているようで少し違って、

王手は、相手の王将に対し次の一手で倒せる状態。
王手の場合は次の一手によっては回避が可能。


だけどチェックメイトは完全なのだ。
確実に逃げられない。
というか、
確実に逃げられない状況じゃないと言わない。


きっと彼も、そういう意味合いで言ったのだろう。


最初から終わっていたようなものか。
まぁいいけどね。

探偵社ここに入った以上覚悟していた事だ。


好きなアニメのキャラに囲まれて死ぬとは
どういう気分だろう。

てか、どうやって死ぬんだろう。


取り敢えず棄権する事は不可能なので、
何か言わないといけない。

とはいえ先程会話していたのに
誰も何も言ってこないことをみると
はい終了では無いだろう。

だったら、ここは賭けに出るべきでは無いか。




あの人が正直者だって信じて質問をしよう。




私は意を決して、でもなるべく笑顔で、
瀬名君の前に立った。

いや、彼は推しじゃないんだけど。


推しが嘘つく可能性ある人だったら嫌だから、
どうせなら知らないまま死にたい。

最後に会話したかったというのも無くはない。
それでも、これが私の選んだ道だ。
あなた
あなた
質問します!
もう一度、ゆっくりと深呼吸する。














あなた
あなた
正直者は誰ですか!!

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