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2020/07/26

第17話

あなた

リヴァイさん

リヴァイ
リヴァイ
なんだ
あなた

前は意識が朦朧としていて、気づかなかったんですが…

リヴァイ
リヴァイ
ああ
あなた

リヴァイさんの相棒は黒毛のかわいい子ですよね!

私は、リヴァイさんの愛馬に乗せてもらっている。

まだ兵士になる訓練が始まっていないため、兵団が使う大きな馬にはとてもひとりで乗ることができない。

班の他の皆さんの馬には、荷物も乗っていて、唯一荷物の少なめのリヴァイさんの後ろに私は乗った。











調査兵団特別作戦班。


通称『リヴァイ班』である。




それは、エレンの巨人化能力の解析と評価試験の任務のための班だ。

リヴァイ
リヴァイ
あなた




あ。

返事がないと思ったら。





リヴァイさんはエレンのことをじっと見ている。






いや、監視かな?






リヴァイ班のメンバーは、すごく強い。



らしい。






私はまだみなさんの戦闘を見たことがないから、わからない…。



でも、リヴァイ班に選ばれるくらいにはみなさん強いみたい。


私はよく分からないけど、巨人討伐数とかがとっても多いんだって。












私たちの前に古い大きな建物が見えて来た。


それが旧調査兵団本部。

















あなた

ペトラさん…この荷物は、どこに…

ペトラ
ペトラ
あああなた!重かったでしょう?ここでいいよ!
私はペトラさんに手伝ってもらって荷物を地面に置いた。
エルド
エルド
随分荒れてるな
グンタ
グンタ
ああ、これは中も凄いだろうな
リヴァイ
リヴァイ
それは重大な問題だ…。早急に取りかかるぞ
あなた

一体何をするのだろうか…っ。





















あなた

そ、掃除…ですか?

リヴァイ
リヴァイ
ああ
リヴァイさん、三角巾をして、雑巾とはたきを両手に持っている。
あなた

案外、普通でした…

リヴァイ
リヴァイ
重要なことだ
リヴァイ
リヴァイ
お前はここをやれ
あなた

はい

リヴァイさんは、私に桶を差し出した。


受け取ると、中には数枚の雑巾と、ハタキや洗剤、身に付ける布がちゃんと入っていた。

あなた

これ…

みんなの分、持ってきたの…かな?


どうやらリヴァイさんにとって、掃除は本当に重要なことらしい。

私は布を口に当て、頭の裏で結んだ。










リヴァイ
リヴァイ
しっかりやれ








私は、台所を担当することになった。



長い間、風が通っていないから、すごく埃っぽい。

食器類も少しあるけど、全部洗わないといけないな。


あなた

よし

食器を棚から一時外に避難させ、ハタキで埃を掻き出す。
あなた

ケホッ

なかなかに大変そうだ。



ほうきでゴミを掃き出し、雑巾で全て拭いていく。

あなた

あ、これ…

台所を拭いていると、調理場が綺麗な大理石だということに気がついた。

こんな台所、見たことない。




エルド
エルド
どうした?
あなた

あ、えっと…エルドさん!

エルド
エルド
はははっ正解だ
まだ皆さんの名前が覚えられない。


エルドさんは私の横に来て、棚の高い所を拭いてくれた。
あなた

あ、ありがとうございます!

エルド
エルド
ああ、何かあったら遠慮なく言えよ
あなた

はい!あ、エルドさん?

エルド
エルド
なんだ?
あなた

この台所、大理石なんですね

エルド
エルド
ああ、昔は城だった場所を調査兵団の基地にしたからな。その名残だろう
あなた

へぇ…お城だったんだ

ポトン…
あなた

えっ…ひゃああああ!!




綺麗だなぁと大理石を見ていたら、上からいきなり虫が落ちてきて、腰を抜かす。


毛虫はやめて。


エルド
エルド
はっはっはっ!災難だな笑
ペトラ
ペトラ
なんの騒ぎー?
エルド
エルド
いやぁちょっと驚いたんだよな笑
なああなた!
あなた

うう、ペトラさああん…

ペトラさんにすがりつくと、お姉さんのように笑いながらなだめてくれた。
ペトラ
ペトラ
あはは…ちょっと休憩しよっか
あなた

はい…

外に出て、少し休憩をとる。


ペトラ
ペトラ
あなたの荷物何にもなかったけど、着替え、持ってるの?
あなた

私、ずっと着まわしてた二着しかなくて…

埃だらけの服を払いながら言った。

ペトラ
ペトラ
そうなのね、休みの日に買いに行かなきゃ!私のも貸してあげるから、遠慮なく言って?
あなた

あ、ありがとうございます



ペトラさんは本当にお姉さんのようだ。

トロスト区にいた時の…みんなを思い出す。


みんな優しい人たちだった。



ペトラ
ペトラ
あなた?
あなた

あ、はい

ペトラ
ペトラ
私は戻るけど、あなたは休んでからでいいのよ
あなた

いえ、私ももう戻ります!皆さんに遅れちゃうから笑

ペトラ
ペトラ
分かったわ笑 じゃあね




私は、また調理場へ戻った。


トロスト区にいた頃は、よくそこらじゅうのお店に清掃のお手伝いをしてたな。

できることって言ったら、清掃と洗濯と料理くらい。

一人暮らしでの最低基準くらいだ。



それも全部、街の人たちに習ったこと。


親のいない私を、暖かく見守ってくれた。






悲しくなるし、まだ認められないから、今は言えない。

感謝の気持ちを言葉に表すことなんて。















あなた

ふぅ

リヴァイ
リヴァイ
終わったのか
リヴァイさんが清掃し終えたばかりの調理場に来た。

あなた

あ、はい!どうですか??

リヴァイ
リヴァイ
お前一人でしたのか
あなた

あ!届かないところはみなさんにしていただきました!

リヴァイ
リヴァイ
ふん…
リヴァイさんは部屋の中を歩いて、くまなく見て回っていた。


リヴァイ
リヴァイ
あなた
あなた

は、はい!

リヴァイ
リヴァイ
物には面がある。ただのテーブルを拭くにしても、テーブルの上を拭くだけなのと、テーブルの裏や脚も拭くのとでは、掃除の出来は全く違う。
あなた

は、はあ……

リヴァイ
リヴァイ
お前の掃除は丁寧だ。戸棚のなかも皿の大きさ、高さで位置を揃えてある
あなた

あ…

リヴァイ
リヴァイ
いいだろう、合格だ
あなた

え、ほんとですか?よかった!

エルド
エルド
すげぇな……
グンタ
グンタ
ああ、俺たちが入ったばっかりの頃は何回もやり直しだったが
ペトラ
ペトラ
すごいじゃないあなた!
オルオ
オルオ
ふん、俺達が手伝ったこともわすれるなよ
あなた

はい!皆さんのおかげです!

エレン
エレン
うぅ……負けた……
リヴァイ
リヴァイ
お前はまだ終わって無いだろう、さっさと済ませろ
エレン
エレン
は、はいぃ!
エレンはやり直しをくらったみたいで、リヴァイさんに言われて走って出ていってしまった。
リヴァイ
リヴァイ
他の者は休んでいい。夕食まではそれぞれの部屋を片付けておけ
全員が返事をして、リヴァイさんは調理場から出て行った。



皆さんがそれぞれの部屋に戻って行ったので、私も与えられた部屋に向かった。

そこの掃除はまだ残っている。






私は階段を上り、最上階へと進む。





あなた

はぁ…






もともとお城だったから、登ったことがないくらい階段が長い。


まったく、どうして私の部屋は1番上なんだろうか。


エレンは地下の部屋だって言われてたけど、よっぽど地下のほうが疲れないよ。






ようやく最上階に着いて、私の部屋に入る。




あなた

あれ?

扉を開けると、机と椅子、ベッドが置いてあった。


しかも窓が開いているし、埃もない。


誰かが掃除してくれたようだ。



私は窓に近づき、外を覗いた。




あなた

わぁ……たかい……




見晴らしがいいのはもちろんなんだけど、1番上はなかなか怖いな。

地上に落ちたら絶対死ぬよ。





なんだか、この部屋を与えられたのには意味がある気がする。


私のことをよく思わない人達に見つかりにくくするためなのかな。





それとも私自身がここから逃げられないようにするためなのだろうか。








5年前のシガンシナ区襲撃、今回のトロスト区襲撃。

今まで攻撃してこなかった巨人たちがこの周期で攻撃してくるなんて。



エレンの能力や、私のことと関係がないなんて言いきれない。







私は、これから兵士になる。


兵士になって生きていくしかない。


兵士として死ぬしかない。




こんなに平和な風に当たっているのに、私の置かれている状況というのは、予測も出来ないような未来と常に隣り合わせなのかもしれない。





ごく普通の平民だったのに、今や国民の敵だなんて疑われてる。


いつ、誰に狙われてもおかしくないんだって、前の裁判でひしひしと感じた。


実際のところ、いきさつがあるとは言えど兵士になるって決めたのは私自身なのだ。


調査兵団が守ってくれる、なんて保証も私にはないのかもしれない。



あなた

私は、どうなるのかな……

ペトラ
ペトラ
どうしたの?思いふけっちゃって
あなた

あ、ペトラさん!

ペトラ
ペトラ
景色いいでしょう?いっちばんいい部屋もらったわね笑
あなた

あ……そうですね、昇り降りは大変ですけど笑



考えすぎだったのかな。


ペトラ
ペトラ
あなた、明日街に行って服そろえない?
あなた

いいんですか??

ペトラ
ペトラ
ええ!明日は残りの掃除が終わったらなんにも予定はないはずよ。あとあなたの隊服も支給されるから採寸もしなきゃね。
あなた

ありがとうございます!

ペトラ
ペトラ
じゃあ夕食前に私の部屋にいらっしゃい!それ、着替えがいるでしょう?
あなた

あ…はい…笑

私はホコリだらけになった自分の服をみて苦笑いした。
ペトラ
ペトラ
後でね笑
あなた

はい!

ペトラさんは本当にいいお姉さんって感じだな。

女の人がいてくれてよかったと思う。






私は椅子に腰掛け、ひとつため息をついた。

今日はよく働いた。


明後日からは訓練だ。

これくらいで疲れちゃってたら、だめだな。


私が立体機動装置なんて使える姿なんて想像も出来ないよ。

ましてや、巨人と戦うなんて。




不安だけど、これが運命だと思う。


戦うことが私の生きる意味になるのだから。