無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第2話

巨人
激しい轟音と共に、辺りに砂埃が舞い、前が見えなくなった。
あなた

っ…

あ''あ''あ''
不気味な声が響き渡ったのと同時に、砂埃の中にある大きな瞳と目が合った。
あなた

あ…

目を離さなきゃいけないのに、私の身体全てが言うことを聞いてくれない。

口からは悲鳴も出てくれない。
う''あ''あ''
砂埃が晴れて、その巨体があらわになる。

肌色に大きな茶色い目。

睫毛が太くて、木の枝のようだ。



口元には薄く笑みをたたえていた。










ザアアアア



突如、巨人がしゃがみこみ、私に手を伸ばした。

それにハッとした私は、後ろに身をひるがえし、もつれそうになる足を必死に動かして、走り出した。




あなた

喰われる…っ

嫌…こんなやつに喰われるわけにはいかない。






私がそう思った瞬間、暗い大きな影が私の影を覆った。
あなた

っ!

大きな掌が私の身体を掴んだ。
あなた

い、やっ!

どうにか逃れようと腕を抜いて、巨人の指を押しのけようとするが、あっけなく私の足は地面から浮いてしまった。
あなた

んっ…はな…して…っ

それでも私はもがきを止めなかった。

だけど目に映るものがだんだん小さくなって、建物の屋根の上が容易にみえるほどに巨人の体長は大きかった。
巨人
ウオオオオ
あなた

…!

振り返るとそこには巨人の大きな瞳がもう一度私を捉えていた。
あなた

あ…

ああ、これは…目をそらすことができない理由が分かった。

今喰われていなくても、まるで私を喰うような眼が私が今からどう行動するかを見極めている。

下手に動けば、声を出せばそれこそ喰われるのかもしれない。
あなた

っ…

私はじっとその眼を見返した。

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

姫乃
姫乃
受験を控えてますので、気分転換に書いています。 不定期ですがよろしくお願いします。
ノンジャンルの作品もっと見る
公式作品もっと見る