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第6話

調査兵団
あなた

やっぱりそうだ…

だんだんと点のようなものが大きくなっていき、馬と緑色のマントが認識できる。 




ここで助けを求めなきゃ、私は…。





絶望的だった状況に光が指した。





この距離が近くなって、私の声が聞こえるようになる時。


そこがチャンス。



調査兵団に私の命を掛ける。











だんだんと近くなる距離。

まだ、まだだ。


もっと声が届く所まで。

私の姿が確実に相手に見える距離まで…。








ドドドドドドドドドド!!





パシューー!
あなた

!!



急に調査兵団の軍勢の中から赤色の煙が上がった。


その1発をきっかけに赤色の煙が広範囲から何本も上がる。


そして、1本の緑色の煙が私のまっすぐ先で左に傾くように上がった。





あなた

あれは…どういうこと…?

訳が分からず見ていると、赤色の煙の時と同じく、緑色の煙が左に傾くように次々上がって行く。

私は上を向いて、どうして左に傾けて撃っているのだろうか、と思った。




そして…目の前に視線を戻した時。



あなた

…えっ!






さっきまで私の目の前をまっすぐ進んで来ていた調査兵団が左側に移動していた。



あなた

どうして…っ





…そうか…!


巨人を避けるためなんだ。





できるだけ交戦しないように、進路を変えたんだ。









どうすればいい…。



もうどうしようもない。

助けを求めても、この距離じゃ声は届かない。





すぐそこにいるのに、どうすることも出来ないの…?








あなた

(…姿が、見えるかもしれない)





一縷の望みに掛けるしか、もうない。


私は巨人の掌の上に立ち上がった。

グラグラと揺れるので、落ちてしまうかもしれない。


だけど、少しでも姿が見えるように。







あなた

!!

今、誰かと目が…合った。

軍勢の中のたった1人だけ。



緑のマントをたなびかせ、馬でかけているひとりの人がこちらを見ている。





ああ。




お願い。









あなた

たすけてえええ!!!

私は自分の声とは思えない大きな声を出した。


自分の声で耳が痛くなる程に。
巨人
ウウウウウ
あなた

えっ…

足元がぐらつき、私は巨人の掌にペタリと座り込む。


巨人は私を目の前に持っていき、またあの目をした。



でも、様子がおかしい。
巨人
ウウウウ…アア
あなた

喉を鳴らして、苦しそうにしている。

大きく開かれた目には私が映っている。








すると口をパクパクとさせて、何かを言おうとしているように声を出した。
巨人
…メタトロ…ン…サマ
あなた

…え…




今…なんて…。






巨人
グアアアア
私が気を取られている間に、巨人の口が大きく開かれた。

あなた

!!?

ああ喰べられる…!!








私は目をギュッと閉じた。

巨人
ケイヤクヲ…!





ケイヤクヲ…?


契約…を?


どういう意味なの。
あなた

いや…

喰べられたくない。


死にたくない。



誰か…だれか!!

あなた

いやぁああああ!!





ーーザシュッ!!!!

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姫乃
姫乃
受験を控えてますので、気分転換に書いています。 不定期ですがよろしくお願いします。
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