第19話

100回目の焔 #即興
56
2022/03/16 04:16
窮屈な箱に入れられて
広く使えと言われたって
限りは見えてる
限界が近すぎる
仄かな希望も
確実な絶望に負け
やがては崩れ去って行く
それが最期なんだ
100回貴方に願ったって
当然叶わないだろうし
100回貴方を思ったって
どうせ気づかないだろうし
このまま消えることも有り得るのに
執念のほのおを握っては
貴方から消えるその思いは
どうすれば再び灯るのだろうか
広すぎる世界にただ一人
貴方を思うのは何人だ?
限りがないだろう
限界が近すぎる
ゆかいな妄想も
哀しい結末となり
やがては忘れ去られて行く
忘れようとしているのは俺だけか?
100回貴方を呼んだって
振り向いてくれやしないし
100回貴方と同じ空間で
過ごせたらいいなと夢の中
このまま終わることも有り得るのに
憂鬱の焔かき消しては
貴方のその思いも消えたままで
いつまでも消えたままで
99回で諦めて
もう終わりだよと告げてみる
でも貴方は
最後の1つを
忘れていなかったんだ
100回やった試しはなくて
結局経験なしだった
100回目の焔を
受け入れてくれた君は
もう一度振り向いてくれて
消えたことがなかったらしい
その焔は
今も心の奥底で隠れ潜んでいた
執念の焔を貴方と握り
二人なら行けると信じ
また灯せる日まで

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