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第3話

つづき
ハハッ……物分かり良すぎてあかんわぁ
あ〜あとため息を漏らしながら急に姿を現したのは黒髪の男性やった。
そいつが顔を上げると、少年のままで止まったかのような童顔で大きい前歯を見せて笑っとった。
伊音スズ
畑庄助(はたしょうすけ)……お前がショウやな?
俺の言葉を聞いて、へへへへと笑い声を上げるショウ。
ショウ
当たりやで、伊音さん……面倒くさいからこれからスズちって呼ぶな?
ショウ
否定は聞かんから♪
ショウは言うた後に俺を睨み、ナイフを見せつけてきよった。
伊音スズ
スズちはないわ、アホ
やっぱり童顔やからか、全然怖ない俺は普通に否定する。
ショウ
ちょっと、ちょっと! そこは喚くとこやんかぁ!!
伊音スズ
あっ、今の脅しやったん?
ショウ
今追い詰められてて、スズちの生命はオレに掛かってんやからねっ! そこんところわかってる!?
早口なのにふわふわな口調で高い声で言うたショウは頬を膨らませた。
伊音スズ
なんで俺がターゲットにされたんかわからんから、冷静になれんねん
俺が淡々と言うたら、ショウは目が笑わんまま口角を釣り上げる。
ショウ
じゃあ、すぐにわからせたるからね
ショウがまた消えると、ゴトンゴトンと重い物が外れた音が聞こえ、ジャラジャラと鎖が動く音と共に俺の身体が降ろされていく。
いつの間にか上半身はキリストの磔のままなのに浮いとった足が地面に着き、斜めの長座位の姿勢になった。
ショウ
スズち、今の間でわかった? 
戻ってきたショウはんふふと子どもなら愛らしい笑みを浮かべて俺を見つめてきよる。
伊音スズ
俺がお前らの過去とか普段の職業とか知っとるから……口封じか
こいつら……というか、目の前におるショウともう1人のリュウのことはなんでも知っとる。

リュウは移植医でショウは血液外科の看護師やし、リュウは心臓を移植されたレシピエントでショウは輸血が欠かせない血友病の患者やって過去も知っとるからな。
伊音スズ
証拠も揃ったし、裏付けも終わった……後は俺がお前らを捕まえるだけや
覚悟は出来とるかという意味を込めて、俺はショウの瞳に刺さるように睨みつけた。
ショウ
な〜んだ、それで久しぶりに1人で帰宅しようとしてたんだ♪
ショウは面白い漫才を見たかのように腹を抱えて笑い始める。