無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

前の話
一覧へ
次の話

第1話

プロローグ
灰崎
そこまで揃えば確定だな。まぁ、まずは任意の聴取からだが、必ず捕まえよう……スズ
伊音スズ
おう……そのためにここまでやってきたんや
灰崎
やっと終わる
伊音スズ
終わるわ、俺らの長い闘いが
灰崎が鼻で笑うのを聞いて、俺はため息を吐き、空を見上げた。
煌々と光る満月が俺らを称えてくれとるように感じた。

あいつらを追い始めてからずっと、下を向いとったんやと初めて気付く。
灰崎
今日はゆっくりと休めよ。久しぶりの自宅で寝れるんだからな
伊音スズ
お前も奥さんとイチャイチャしろな?
灰崎
おまっ、それは……勘弁してくれや
灰崎と俺……伊音スズは同期、せやから灰崎の奥さんは付き合うた当時からの知り合い。

灰崎は出世して上司やけど、俺らの関係は変わらんままや。
伊音スズ
そろそろ着くから切るわ
灰崎
おお、そうか……じゃあ明日な
ブツッと切れたのを確認して、俺はスマホをポケットに入れた。
暗い夜道に一人で歩いとるのがなんか悪いことをしとるみたいなドキドキ感があって、いつもはせえへん鼻歌を歌い、スキップをする。
家まであと500mなのを示す曲がり角を鼻歌を歌いながら曲がった。
い〜おとさ〜ん♪
いつもなら警戒するのに、調子に乗っとった俺は振り向いてしもうた。
その瞬間、黒ずくめの男に抱きつかれ、鼻から口元まで柔らかい布で塞がれた。
油断したらあかんやんか、帰るまでが捜査でしょ……刑事さん
伊音スズ
んっ、ん!
騒いでも、誰もおらんで
深呼吸、深呼吸……吸って、吐いて〜
嗅がされとる薬はすぐに効かんのはわかっとるし、深呼吸したら余計回るのは確実。

でも、穏やかな声で言われたら、やってまうよな。
ええ子やね、ごほうびにええ所に連れてったるな♪
ゆったりと高い声でもう誰だかわかっとるのに、身体の力が抜けてきたから逃げれへん。
このやろうとうわ言のように言うて、俺は朦朧としとる意識を手放した。