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第7話

密室3
深い眠りに長い間いるようで、生きているのか死んでいるのかわからなくなってきた。
伊音スズ
‘‘俺、死んだのか?’’
ふわふわした意識の中で自分に問いかける。
すると、世界が揺れ、声が聞こえてきよった。
‘‘起きろ、スズ’’
‘‘助かったんや、目を覚ましてくれ’’
その声は灰崎……俺の仲間に違いなかった。
伊音スズ
はい、ざき……?
震えた俺の声が耳に響いて、俺が生きとることを確信した。
ゆっくり目を開いてみると、眩しい光がちょうど俺を見ているやつの顔に被さってよく見えへん。
伊音スズ
灰崎、俺……助かったのか?
なぜか上手く話せへん俺にそいつは口角を上げた。
そいつは両頬にえくぼを浮かべ、顎にホクロがあった。
命はね……命はだけど
そいつは灰崎ではなかった。
義眼、気に入ってくれた?
そいつはおちゃらけた声で聞きながら左目をグリグリと押してきよった。
伊音スズ
山本竜人(やまもとりゅうと)……お前がリュウか?
不思議と痛まへんのと息がしづらいのでまた麻酔がかかっとるのかと思うと、情報過多で逆に冷静になる俺。
リュウ
そうやけど……まだそんなこと言いはるん?
不敵に笑うリュウは俺の左頬を撫でた後、抱いていた俺の身体をベッドに落とす。
力が入らない俺は左を向いたままで、顔の近くにあるバラのような花とクローバーの形のような花の匂いを嗅ぐことしか出来ない。
リュウ
この部屋、カギかかってないから逃げれるで……逃げてみなはれ
リュウは嘲るように言うから、悔しくて力を入れてみる。
身体を振って右手を伸ばそうとしたら、ぶらんと垂れ下がっただけ。
リュウ
あっ、すんまへん……右腕も折っといたの忘れてましたわ
普通の出来事のように言うたリュウは俺をまた抱く。