第42話

夜道 <望side>
1,308
2019/02/05 14:54
あれから二日後、シゲは退院した。
骨折などの怪我はないが、痣や傷がまだ残っている。
シゲは俺の恋敵やけど、その前に大事な親友や。
あんな目に合わせたヤツらを、俺は絶対に許さへん。
なんて考えながら、コンビニまでの夜の道を一人で歩く俺。
望
さっむ((ブルッ
さすがに夏でも夜だと気温が低いもんやな。

余裕ぶっこいて薄着できたのが間違いやった。



目の前にコンビニの明かりを見つけたとき、
重岡のこと、良くやってくれたわ。はい、コレ
あの日と同じ、聞き覚えのある声がして角を覗く。
そこには、4人の男と大嫌いな神山美羽がいた。
望
またアイツ…重岡のこと?どういうことや
ありがとうございますっ
何か封筒を渡している。きっと金だろう。
美羽
美羽
また頼むかもしれないから、その時はよろしくね。
了解っす!でも怪我させるだけで良かったんすか?骨折も…
美羽
美羽
ええの。骨折までさせたら望が悲しむやろ?
確かに聞こえた「望」という名前。紛れもなく俺だ。
望
俺が…なんや?
自分の名前が出ると、余計に気になってしまうのが世の常である。

さらに耳を傾けてみるが、
美羽
美羽
さ、行くで。
はい
アイツらがこちらに向かって歩いてくる気配がして、俺は知らないフリしてコンビニに向かった。
アイツらは絶対、シゲを襲った犯人に違いない。

でもきっとあなたに言ったら、無理して突き止めようと一人で行動するだろう。

ここは俺が、一役買って出るとするか。







次の日、俺は神山美羽を問い詰めることにした。

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