春────────────
【2年生になったあなた】
疲れた。眠い。
私は中川あなた
友達はいない。彼氏も
けど好きな人はいた
人と関わるのが嫌いだ。
特に男子
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【学校終わり】
【あなたはある所へ向かっていた】
【それは────────】
みんな、ここのことをおばけの森と呼ぶ
理由はこの薄気味悪い雰囲気や木々が生い茂ってるから
けれど、私は知っている。
その森の中央にはちょっとしたスペースがあることを
ここは全然薄気味悪くない。むしろ、空気が澄んでいるほど。
どうしてこんな所が学校にあるかは知らないけど。
【あなたが拾ったのは芽桜高校の男子の制服のボタンだった】
【あなたはフードを被り音楽を聞いていた】
(ガサガサ……)
【あなたは物陰に隠れた】
???)あれ〜?この辺に落ちてないのかな〜
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!