無料スマホ夢小説ならプリ小説 byGMO

8,037
2020/03/22

第3話

ずるい=会長


*あなたside*






「あの、これ、バレンタインのお返し」


「えっ…!?くれるの…?」


「おっおう…。まあ、いつも世話になってるし…///」


「…ありがとう♡」







そんな2人の会話を横目で見ながら通り過ぎて行く。


はいはいリア充おつ。
私が通る道でイチャイチャすんな。(理不尽)





今日はお察しの通りホワイトデーです。

今度は女子がソワソワする番だけど、あいにく私は全く期待していない。



莉犬くんにころんに会長だよ?


莉犬くんは作ってくれるけど、残りの2人とか絶対なんもない。



ころんとか今までの12年間でくれた事1度もない。
あいつの脳内どうなってんの。(ごめんなさい)



会長は………怖いからなあ。

ドSだから絶対無い。




「はっ…僕が*仕方なく*貰ってあげたんですから感謝して下さいよ」



とかどうせ思ってるに決まってる。

偏見が凄い?知らん。











**



 







「おはよーございまーす」


ガラガラと音を立てて扉を開けると、そこは生徒会室。

もう他の3人は揃っており何か作業をしている雰囲気だった。



やべ、遅れたかなあ……。



あわてて定位置である莉犬くんの横の椅子に腰掛ける。





すると、ちょんちょんと服を掴まれる感触を覚えた。




「………ん?どしたの莉犬くん」



「あなた、この前バレンタインでチョコくれたじゃん?そのお返し。」



「おー!ありがと!…中開けてもいい?」




うんうんと頷く莉犬くんに一瞬耳としっぽが見えたような気がするがまあいい。



赤いリボンで綺麗にラッピングされており、本当に男子なのか疑いたくなる。
いや逆に女子力高すぎて涙でそう。

莉犬くん最高。強すぎる。





「………あなた?止まってるよ?」


「あっああ、ごめん、考え事してた。ははは……」




危ない。自分の世界に入り込むところだった……(手遅れ)



汚さないようにそっとリボンを解き、姿を現した小さな箱を開けると、そこにはハート型や星型など………沢山の種類のチョコレートが入っていた。



うん。美味しそう。(切実)





「すごい……。これ、手作り?」



「そう!!頑張って作ってみたんだ。あなたには及ばないかもだけど………」



「いやいや、上手すぎるよ……女子力高すぎ……。」







私に褒められたのがそんなに嬉しかったのか、えへへ…と笑う莉犬くん。






「………いぬ、?」



「え?」



「あっいやなんでもない。ほんとにありがとね。」






……もうちょっと自分の中に声を留められないのかな私()

はああ………まあいいか。





本人もよく分かってないみたいだし。
うん。








ところでだけど。

さっきからすっごい会長の視線感じるの。



感情は読み取れないけどめっちゃ見られてるの。


なんなんですか私何かしました!?怖くて会長のお顔が見れません!!!!


多分目合ったら私しにます!!!(違います)






「はあ……るぅとくん弱気だねえ」




「………………」






は?何ころん。なになに。
会長弱気なの?なにが??


どこがだよ強気すぎるドSじゃん会長なんて(ごめんなさい)



てかなんで会長もそんな無言なの?怖いよ???
生徒会室が今までにないくらい重いよ???





ちょっと誰か何とかして(切実)







「そんなだと、取っちゃうよ?」



「…!?」



「はあ………。……あなた。」








えっなにここで私ですか!?(場違い)






「……なに?」




「これ、お返し。あげる。」




「…………え」




「なんだよその顔。」






まさか貰えるとは思ってなかったため、呆然ところんの方を見つめたまま突っ立ってしまう。


長く見つめすぎて早く開けろとデコピンをくらった。痛い許さん。

まあ開けますけど。




ころんに手渡された小さな箱。
ころんらしい水色であしらわれていてとても可愛らしい。



蓋を開けてみると、そこには






「……キャラメルキャンディー?」



「うん。僕の気持ち。」



「……お返しくれるんだ。」



「うるせえ、」



「あははwwwでもありがとう」







ん、とそっぽを向くころん。

照れてる照れてる。(笑)













**












残りは……会長ですけど。




くれる訳、ないよねえ……。







莉犬くんところんは先生に用事があると言ってどこかに行ってしまった。

そのため会長と2人っきり。



ころんになんかよく分からないこと言われてから会長が凄い静か。



いや元々なんも喋ってなかったけど、なんというか………。
暗くなった気がする。



会長の周りの空気がすごい黒く見える………。





腹黒だからかな。(違います)








ほんとは、ちょっとだけ期待してた。




会長から貰えたりしないかなって。




どんなに怖くても、会長には優しい所もあるから。
ちゃんと見えてるから。






でもそう現実は甘くないよね……。








チラッと会長の方を見てみる。

ああ、だめだ。黒く見える。





これは、貰えない、よね。







こんなん考えるだけ無駄だ………。


気分転換に外出て歩こう。そうしよう。








そう思って立ち上がり扉に向かった。









その刹那。

















ギュ─────













突然、後ろから抱きしめられた。





相手は?


そんなの、一人しかいない








「……………え?」



「……まって、行かないで」



「かいちょ、」



「もうちょっと、まって」





なんだか寂しそうに、悲しそうに言われるから動こうにも動けなくなってしまった。









会長の吐息が、すぐ近くで聴こえる。


私の心臓の音も、すぐ近く、大きく、そして早く、聴こえる。



そして、会長のぬくもり。










「…………あなた」



「………はい」



「これ、渡したかった。ずっと。」



「これ…………お返し…?」



「ネックレス、です。あなたに似合うなって思って、それで。」






黄色を基調とした綺麗なネックレス。
会長らしい色で、とても輝いて見えた。

……嬉しい。素直にそう思える。


綺麗なネックレスだった事、そして何より、会長から貰えた事。







ありがとうございます、と言ってみた。

でも会長はまだ離してくれない。






「………付けてくれないと、怒るから。」



「付けますよ、ちゃんと。会長から貰いましたから。」



「その言い方、勘違いするよ?」



「………???」



「……もういい。勘違いする。全部あなたのせい。」








すると会長は私のブラウスの襟を引っ張りだした。
慌てる暇もなく引っ張って出来た隙間に素早く顔を埋める会長。





その瞬間柔らかく湿った何かが首元に触れた、気がした。









「…………え?」








突然の事に頭が追い付かない。
いや追い付いてるのかも。

まだあたりは寒いと言うのに顔の熱が引かない。







「ないしょ。ころちゃんに負けたくない。」





そう言ってべっと舌を出す会長。


今日は会長がずるい。







****


*ホワイトデーのお返し*

莉犬くん▷チョコレート

ころんくん▷キャラメルキャンディー(キャラメル+キャンディー)

るぅとくん▷ネックレス


それぞれの意味、調べてみてはどうでしょうか……✡*。゚