そう言いながらもあなたは苦しそうな顔をしている。
俺はあなたの手を握った。
Only one
僕の未来を照らす
どんな暗い道も歩いて行ける―――
俺は涙を流しながら歌った。
あなたは白い顔で言う。
あなたが……
あなたが遠くに行っちゃう……!!
そう励ましあってる間もあなたは容態が悪くなっている。
ピーーーーーーー
あなたの目が……
涙を1粒こぼして閉じてしまった。
あなたが目を開けることはもうなくて。
その後のことはほとんど覚えてない。
気づいたら家に帰っていた。
──────────
翌日
ふと目が覚めた。
あなたがいなくなってしまったことが信じられない。
街に出れば、あなたと訪れた場所、あなたがよく行く場所に脚を運んでしまう。
スマホを開けば、あなたとのLINE履歴を開いたり、一緒に撮った写真を眺めてしまう。
俺は心にぽっかりと穴が開いてしまった。
あなたがいない世界はこんなにも辛いのか、と―――――
To be continued🥀
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。