第6話

突然に
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2019/07/21 21:22
それから、なんとかその日は体調が悪い中がんばって一日の授業を乗り切った。

そして私は部活に向かう生徒達の間をすり抜けて昇降口へ向かっていた。

紗夏は吹奏楽部に入っていて、私は病気のこともあって部活に入っていないから帰る時はだいたい1人だった。
北人(ホクト)
北人(ホクト)
あ!あなたさん!帰るんですか?
後ろから声をかけられ振り返ると部活に向かう北人くんがいた。
あなた
あなた
うん。私部活入ってないからさ〜
部活がんばってね!
そういうと北人くんは少し顔を赤くして、
北人(ホクト)
北人(ホクト)
あ、ありがと。気をつけて帰れよっ!
焦る様子で走っていった。
──────────
私は数分かけて帰路についた。

なんだかさらに体調が悪くなった気がする。
少し目眩がするし、息が上手く吸えない。
あなた
あなた
ただいま…。
お母さん
あら、あなた。おかえりなさい…って顔色が悪いわ!大丈夫なの?!
あなた
あなた
別に大丈夫だよ。少し体調が悪いけど…
そう言ったのに私は目眩がして床に座り込んで過呼吸になってしまった。
あなた
あなた
はぁ…はぁ…ゲホゲホっ。うっ。
お母さん
あなた!歩ける?!今すぐ病院に行くよ!
私はお母さんに連れられていつも通っている病院に向かった。
──────────
診察室
お母さん
あなたはどんな状況なんですか…?!
医者
言いにくいですが…病気が進行しています…。悲しいですが余命があと約一年もつか持たないかです…。
お母さん
っ!、そ、そんな…グスッ
あなた
あなた
私もうすぐ死ぬんですか…
医者
…私も諦めていません。一日でもながくあなたさんが生きられるように全力で手を尽くしたいと思っています。
あなた
あなた
…ありがとうございます。ポロポロ
お母さん
あなた…
医者
それと…病気が進行しているので、今日からしばらく入院になりますが大丈夫ですか?
あなた
あなた
えっ。しばらくってどれぐらいですか?
医者
まずは二週間ほどです。
お母さん
先生にはお母さんが連絡しておくからあなたは友達に話してきなさい?
あなた
あなた
う、うん…、
入院の時間まで二時間ぐらいあったので私は紗夏や涼太くん、北人くんに話しに行くことにした。
────────
あなた
あなた
紗夏…。私ね、今日から入院することになったの…。
紗夏(サナ)
紗夏(サナ)
え?!なんで?!
あなた、病気なの…?
あなた
あなた
ち、違うよ。盲腸がちょっと悪くて…、大丈夫また戻ってくるから笑
嘘ついちゃったけど、いいよね?

私は涼太くんに話しに行った。
あなた
あなた
涼太くん…。私、病気が進行してたみたい。
だから入院なんだって…。
涼太(リョウタ)
涼太(リョウタ)
あなた…。俺、お見舞い行くから!!
俺ついてるから!
あなた
あなた
余命、一年持つかもたないかだって…、
心強いよ、ありがとう
涼太(リョウタ)
涼太(リョウタ)
一年…。俺がいるから、悲しい顔すんなよな。大丈夫だから。
北人くんに会うと涙が出そうで言葉がすぐに出てこなかった。
北人(ホクト)
北人(ホクト)
あなたさん…?どうしたの?
あなた
あなた
あっ、あのね。私…ちょっと盲腸悪くしちゃって二週間ぐらい入院になっちゃったの…。
北人(ホクト)
北人(ホクト)
え!…お、俺お見舞い行く!絶対いくから!
あなた
あなた
ありがとう…。でもまた学校には来るから安心してね笑
北人(ホクト)
北人(ホクト)
俺にももっと頼ってよ…ボソッ
あなた
あなた
え…?
北人(ホクト)
北人(ホクト)
俺って頼りないかな…?
あなた
あなた
そ、そんなことないよ?
北人(ホクト)
北人(ホクト)
じゃあ俺にももっと頼って?
なんでもするから!
あなた
あなた
ありがとう…、じゃあそろそろ。またねニコッ
北人(ホクト)
北人(ホクト)
/////…
私は病院に戻ってきた。
今日から入院かぁ…、辛いけどがんばらなきゃ。

私…まだ死なないよね?

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To be continued🥀

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