北人が楽屋にかけこんできた。
北人はまたどこかへかけていった。
私も一緒に探した。
ちょうど見つけた時北人も同時に見つけたみたい。
北人はマネージャーにかけよった。
廊下中に北人の声が響いた。
その声を聞いたジェネさんやファンタさんやバリボさんなどがどんどん楽屋から顔をのぞかせた。
みんなうんうん、とうなずいていた。
確かに私もだ。
まだまだ知り合ったばかりなんだけど。
北人が私のことをそんなふうに思ってくれたことに胸が苦しくなって涙がこぼれた。
ヒロさんがいつの間にかそこにいた。
2人は社長室に行ったらしい。
なんていい人に出会えたんだろう…
感謝しきれない。
だめなのに……
…北人が好きみたいだ。
みんなは先輩や後輩のグループにさっきの説明で忙しいから先に戻っててと言われたから1人で帰って泣いていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。