第69話

生理 青橙♀
589
2020/12/24 10:11
てつや「......」
りょう「てつや大丈夫?」
腹巻きを巻いて、りょうのパーカーを着、毛布にくるまっているてつや
生理の始まりが重いてつやは、今一番のピークが来て、何に対してもイライラしていた
てつや「大丈夫じゃない...」
りょう「なんかいる?」
てつや「なんもいらない...」
素っ気なく返されてしまった
でもりょうは気にしない
そばに置いておいたココアが入ったコップをてつやに近づける
りょう「暖かい飲み物くらい飲みなよ、少しはマシになるかもよ」
てつや「いらないっ」
段々と声の大きさが大きくなる
りょうは静かにてつやの隣に座る
てつや「どっか行って」
当たりたくないのに当たってしまう
どうしてもイライラしてしまうのだ
りょう「どこにも行かない」
自分の思い通りにいかなくてまたイライラする
頭では分かってるのに抑えられない
てつや「どっか行ってよ!!うざい!そばにいないで!なんでいつもそうなの!?少しは私の言うこと聞いてよ!!早くいなくなって!!りょうなんか消えちゃ」
はっ、となってその先の言葉を止めた
今自分は何を言おうとした?
りょうはてつやの方を見て、怒らないで困った笑顔を浮かべていた
それを見て自分はなんてことを、とてつやはりょうの服を掴んで必死に弁明する
てつや「ちが、そんなこと思ってない!!ごめん、ごめんなさいりょう、私、どうしてもイライラしてっ」
涙が溢れてくる
りょうは自分のために色々してくれてるのになんだ
自分は当たり散らかして暴言を吐き、挙げ句彼の優しさを棒に振った
りょうは泣いてるてつやを抱きしめて、背中を擦る
りょう「分かってるよ、てつやがそんなことほんとは思ってないこと、イライラしてるのに俺も構いすぎたね、ごめんてつや」
てつや「謝ん、ないで、りょうは、なんも悪くない、悪いのは、私だから」
りょうの肩に顔を埋めて泣きながら謝罪をするてつや
りょう「ごめんね、俺いない方が良かったな」
てつや「い、いやっ、いて!りょうに、そばにいてほしい!///」
りょう「またイライラさせちゃうよ、俺がいたら、俺、てつやに辛い思い、させたくないから」
てつや「やだっ、いて!お願い!りょうがいないと私っ」
不安で押し潰されてしまうてつや、ほんとはりょうにそばにいてほしかったのに、強く当たってしまった
りょう「...分かった、ずっとそばにいる...てつやがそれを望むなら」
微笑んでから、てつやの頬にキスをして背中を再び擦る
その心地よさにうとうとしてしまい、てつやは寝てしまう
りょう『やっぱり、もう少し生理について知っといた方がいいかもな...』
りょうは男だから、女の生理について何も分からない
てつやと付き合う前からなるべく気を遣おうとしても、それが勘に触るのだろう
りょう『ごめんなてつや、こんな俺で...今度からは、生理のとき、楽にさせてやるからな』
寝ているてつやをソファに寝かしつけ、りょうはてつやの前髪をすいて、額にキスを落とした
















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