第48話

探す 青橙
546
2020/12/03 13:51
てつや「もしさ、俺がホントにいなくなったら、りょうは探してくれる?」
りょう「どうしたの急に」
寝る前ということで、りょうとてつやは同じ布団に入っていた
しばらく二人で雑談をしたあと、てつやが真剣かつ、悲しそうな表情を浮かべながら小さく呟いた
てつや「ん、ほら、みんな俺のこと結構強く小言言ったりとかするじゃん?だからいざいなくなったとき、探してくれんのかなって」
りょう「てつや...」
みんなが強く小言を言うのは、お前を思っている証拠
なんだかんだ言いつつ、みんなお前が大切なことに、なぜ気づかないのだろう、とりょうは感じた
てつや「なんか、辛気くさくなっちまったな、ごめんなりょう」
申し訳なさそうに困った笑顔でてつやはりょうに謝った
りょうはてつやの頬を撫でる
てつやはりょうの手にすりよった
可愛らしい仕草だ、とりょうが思った
りょう「安心しろよ」
てつや「えっ...?」
りょう「どこにいても、俺がお前を探して出してやる、何年かかっても、探してやるよ...」
それを聞いたてつやは嬉しそうに顔を緩ませ、ゆっくりゆっくりと瞼を閉じた
りょうは寝てしまったてつやの手を握る
りょう『手離すもんか、そんな状況には絶対させない』





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