第60話

風邪引いた 3  青橙多め
599
2020/12/15 03:05
スタジオまで行き、熱があるてつやを抱えながらりょうはドアを開けた
他のメンバーは急いで熱さまシートやらゼリーやらを買い出しに行った
りょうはてつやをベッドに寝かせる前に、そばに置いてあるタオルでてつやの汗を拭き、自分の替えの服を着せた
りょう「ブカブカだけど、まぁいいか...意外に小柄だなてつや」
身長は大差ない、だが体格は小柄なてつや
最近その事を気にしてるてつやのことには、さすがにりょうは気づいてない
熱のせいか、少しだけ色気があるてつやに変な気持ちになり顔を抑える
りょう「何風邪引いてるてつやに欲情してんだよ俺...」
りょうはてつやのことは好きだ、だが時と場合にもよるだろ
てつや「う、ゲホッゴホッ」
てつやの声に、りょうはてつやを見た
うっすらと目を開きながら、体をいつの間にか起こしているてつやの背中に手を添えた
りょう「起きて大丈夫?てつや」
てつや「...りょう?」
りょう「そう、りょうだよ...大丈夫?」
てつやはふるふると顔を横に振って、口元を抑えた
てつや「ごめ、めっちゃ、気持ち悪い、トイレ...」
気持ち悪い、トイレという単語で、りょうはすぐにてつやを支えながらトイレに連れていった
てつや「う、おぇ...」
トイレに着いてすぐ、てつやは戻してしまう
りょうもてつやのそばにしゃがみこみ、背中を擦る
てつやは咳き込みながら、辛そうに吐いている
りょう『胃液だけ...何も食べてないのか』
てつやが吐き終わるまでりょうは背中を擦る
てつや「ゲホッ!カハッ、はぁ、はぁ...」
りょう「もう大丈夫?」
てつや「ん、ごめん...ごめんりょう...」
何に対しての謝罪なのかは分からない
おそらく体調不良を黙ってたことに対しての謝罪と、迷惑かけてしまった謝罪だろう
りょう「お説教は風邪が治ったするから、今は甘えてなよ」
てつや「ごめ、ごめんなさい」
りょうに寄っ掛かり、てつやは泣いた
ぐすぐす、と泣いている
ぽんぽんと、りょうはてつやの背中を叩く
しばゆー「熱さまシート買ってきたぞ!!!」
としみつ「て、何どしたてつや!りょうに泣かされたか!?」
りょう「いや泣かせてないから!!」
虫眼鏡「ちょっとてっちゃん病人なんだから泣かせないでよ」
ゆめまる「りょうくん、それはさすがに」
りょう「だから泣かせてないって!!」
買い出しから帰ってきたメンバーに責められるりょう
てつやはそんな中、りょうに寄りかかって寝ていた
りょう「とりあえず、熱とか測って安静にさせよ」
りょうの言葉に納得したメンバーは大人しく従う
りょう『ホント俺らっててつや好きだよな...』
思わず自分たちのてつやへの想いが強すぎて、苦笑してしまうりょうだった




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