ホークスside
結局あれから ぐびぐびとあなたさんはお酒を
飲み続け 、 ついには眠り出したのだ 。
そう呼びかけるが 、 当たり前に起きる訳もなく 。
とりあえず 会計を先に済ませた 。
起きない人間は歩かないからとりあえず
お姫様抱っこ をした 。熱愛報道とか出されると
めんどくさいこと この上ないし ちょっとフードを
深く被ってもらって 、 ひとまずあなたさんの家をめざした 。
家に着いたものは良いものの 、鍵が見当たらない 。
ポケットを控えめに覗いてもないし 。
カバンも軽く見させてもらったけどなかった 。
仲がいいって言ったっても 、 女性は女性だし バッグを
漁るのはどうかと思って 辞めた 。
諦めて俺の家に行くこととした 。
俺の家につき 、 鍵を開け 中に入る 。
靴を脱いで あなたさんをベッドへと寝かせた 。
いやでも 、 あなたさんはヒーローコスチュームで
明日も使うはず 。 これは洗っておいた方が良さそう 。
仕方がない 、 あんまり見ないようにして着替えさせよう 。
怒って焼き鳥にされないようにしないとな 。
そう思いながら服を引っ張り出した 。
まぁ 適当に 黒のスウェットでいいだろう 。
何をする訳でもなく 普通に着替えさせたのだ 。
あとは … 化粧落とし ? そんな道具俺の家にはないけれど
前にあなたさんが来た時の残像が未だに残ってる 。
確か洗面台に化粧落としがあったような … ないような 。
思った通り 、 棚の中に少量残っていた 。
… でも勝手にメイク落としたら怒られる ??
それこそ焼き鳥にされる ?? どうしたらいいの ?
落とさなかったら皮膚に悪いとかも聞いたことがある 。
まぁーいいや 、 落としちゃえ 。
あなたさん化粧を落とし
俺は風呂へ入って そのまま寝た 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。