第4話

#3
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2021/07/05 11:00
阿部side
僕は人と関わるのが苦手であまり佐久間先輩と会いたくない
だからといって屋上に行かないのも俺の居場所がなくなるようで嫌だった
図書室はいつもやらかす陽キャの逃げ場になっていて休もうと思っても休めない
昼は他のところに行っても朝だけは屋上にいようと思って屋上に向かった
流石に学校が開いたばかりだし先輩はいないだろうと思い勢いよくドアを開けた
佐「お、阿部くんじゃーん!」
なんでだ、なんで先輩朝早くからいるんだ
先輩朝から元気よすぎだろ、ノリについていけない
佐「ちょ、なんで戻るの!」
「朝から先輩のようなテンションにはついていけません」
佐「阿部くんっていつも冷たいよね、笑顔の方がいいと思うんだけど」
「先輩僕の笑顔見たことないじゃないですか」
佐「だから俺は阿部くんの笑顔が見たいんだって!」
先輩の笑顔はズルい
そんな顔で言われたらNOと言えなくなる
佐「決めた、この佐久間さんが阿部くんの毎日を楽しくさせるから!」
「え?」
佐「とりあえず敬語とか先輩とかそういうのやめようよ」
「じゃあなんて言えばいいんですか」
佐「例えば佐久間とか?同級生からも佐久間って言われるし」
「じゃあ佐久間、よろしく…………」
佐「俺はなんて呼ぼうかな~、じゃあ阿部ちゃん?阿部ちゃんって可愛いし」
阿部ちゃんって言われて少し照れ恥ずかしくなったけど、初めて高校で友達ができたようで少し嬉しい気持ちになった自分がいた

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