阿部side
今日の学校も憂鬱だ
僕は友達が全くおらずクラスでいう陰キャ的立ち位置である
僕がいなくてもクラスにはなんの支障もないし、むしろいた方が支障あるらしい
毎日学校に行ったら体育館裏に呼び出されて見えないところを殴られる
理由はウザいから、優等生なのが気にくわないかららしい
自分で言うのもなんだけど僕は学年でもトップの成績でそれで妬まれるらしい
妬んで殴るとか高校生のやることかよって思うけどそれで毎日を過ごしている
昼休みは僕が唯一素の自分でいられる屋上にいる
屋上は僕以外人がおらず、僕にとっては好都合の場所だ
そう思いながら、いつものサンドイッチを食べる
「はぁ……………」
?「何溜め息ついてんの、てかまた元気ないじゃん」
そう話しかけてきたのは金髪で大きな一重の目が特徴的な人だった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。