点滴を終え宿舎に帰るとテヒョンオッパが各々の部屋にいるオッパ達とジョングクをリビングへ呼び出してくれた
オッパ達は私を見ると、大丈夫?と声はかけてくれたけれどそれ以上の会話はすることは無かった
『あの……私、オッパ達に話さなきゃいけない事があります』
みんな、何を考えているのか分からないような表情だから少し不安になる
するとぎゅっと隣から手を握られた
『ジョングク、、』
🐰「大丈夫」
ジョングクのその言葉に大きく頷き、深呼吸をする
「1年前、授賞式の日。あの日の出来事が未来の私をどれだけ苦しめるか当時の私は思ってもいませんでした」
「自分たちのスピーチが終わってオッパ達とこれからも頑張ろうって話してる時、私はお手洗いのためにその場を抜けました」
私がゆっくり話してる中、オッパ達は黙ったまま静かに耳を傾けていた
『用を済ませて個室を出ようとした時、聞いちゃったんです。外で話してた会話を』
『その内容は、私のことで……ダンスが下手だとか、可愛くないだとか…自分でも分かっていたけれど他人に言われると余計に辛くて、』
『席に戻ったあとも集中なんて出来なくて、、オッパ達と頑張ろうって約束したのに、あの言葉だけで傷ついている自分が弱すぎてどうしようもなくなりました』
『その日からっ…アンチとかにも目がいくようになって……っ、、オッパ達も、そう思ってるんじゃないかって……、、私はこのグループにに必要じゃないんじゃないかって、っ』
ポロポロと溢れる涙は止まることを知らない
ダメだ、最後まで話さなきゃ、
そう思うけど、上手く喋れなくて喉が詰まる
「はぁ、」
その時、誰かがため息をついた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。