アズサside
時は過ぎて暑い夏は過ぎってた。
家族もクラスメイトも居るのに僕は、
ずっとカナデを探していた。
またあの時と同じ雨が降る。
雨の中傘もささず、濡れて帰った。
雨空を見上げていた。まるでカナデが泣いてるみたいで
僕はまた、不思議に鼻歌を歌う、
今も今でも歌ってカナデを探していた。
君に言いたいことも伝えたい事もあった。
9月にくしゃみをして、6月の匂いを繰り返す。
君の笑顔は君の無邪気さは、僕の頭を飽和する。
誰も何も悪くない、カナデは悪くないから...
カナデはそう言って欲しかったんだろう......なあ?
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END
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。