第2話

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2021/08/20 06:40





樹と初めて会ったのは、10年ちょっと前





今の旦那が、まだ彼氏だった頃





友達との飲み会に参加する時に、一緒にと誘われて、行った





その男多めの友達の中に居たのが、樹





樹と勝負をして酔い潰れた彼氏を外で様子を見ていたら



樹が外に来て、寒くない?と言って上着をかけてくれた





その時、大して好きでも無い彼氏を捨てて


正直言うと、その人と付き合いたいと思った





まぁーもちろん私なんかとは、釣り合わないんだけどね。





樹は、お酒強くて、イケメン、長身





完全にモテ男






私は、笑われキャラの男の彼女






聞くだけで、釣り合わないのは、わかるよね…







それから、数年後に別のメンバーで、集まった時に、樹と再会した




その時、私は出来婚で子供も2人いた






特に、何も無く数年過ぎた頃




樹は、地元を離れた






お互い意識することも全く無かったし





連絡先を聞くことも無かったのに…






初めて出会って10年過ぎた頃に


地元に帰って来た時に、


ゴルフに誘われた






何でゴルフかって?





翌日に、兄貴と行くから





それだけなんだけど、





その場のノリで、仕事してない私が誘われた





子供達は、仲間うちの家族の家にお泊まりすることに…




どんどん話が進み、ゴルフなんてしたことない私が、なぜか樹と兄貴のゴルフに参加することになった







まぁー酔ってるし、ほんとじゃないよね?

なんて思いながらも、とりあえず連絡先を交換








もちろん旦那公認



だって、友達だし?



別に怪しいことも無いし



あったらやばいじゃん?






旦那も、忘れてるよー



なんて言いながら、友達家族に娘たちを預けて





酔っ払った樹と旦那を車に乗せて



樹を実家まで送り届けた






また明日ね?迎えに行くからー


そう言われて


はいはーい



なんて、気軽に挨拶を交わした







翌日_____





まだ外は、薄暗い午前5時…



スマホが鳴った





ディスプレイには、樹の名前…






あなた
もしもし…
寝てた?
あなた
うん…
起きてー
あなた
え?ほんとに行くの?
え?行かないの?
あなた
行きたいけど…
じゃーいいじゃん!!(旦那)もいいって言ってんだしさ
あなた
だって、お兄ちゃんと一緒でしょ?
だめ?
でも、兄貴には、言ったよ?
あなた
そうなの?
じゃー見に行くだけ…行こうかな…
そうしな。
6時に迎えに行くから
あなた
わかりました…




慌てて支度をして樹が迎えに来るのを待った





6時過ぎ、インターホンが鳴り外に出ると


樹がいた





おはよ
あなた
おはようございます
んふふ…気遣わなくて大丈夫だから
後ろ乗りな?
あなた
お邪魔します…



ドアを開けてくれると…



兄貴
おはよー
遠慮しないでね?
あなた
突然、すみません…
兄貴
全然。
どうせ樹が、無理に誘ったんだと思うし
あなた
いや、全然そんなことないです。
あ、俺も後ろに乗るから
兄貴
お前、手出すなよ?
人妻なんだろ?
出さねぇーよ
兄貴
まぁーとりあえず、行こうかー
1時間半程で着くと思うから
あなた
お願いします。





車内では、仲の良い兄弟の話を聞いて


こっちまで、幸せに感じた






時々、樹が私にも話をふってくれたり


お兄さんとも、話が出来るようにと


気を使ってくれる






移動時間なんてあっという間だった







ゴルフ場に着くと、受付を済まし


コースに出る






樹とお兄さんは、綺麗なフォームで打って進めていく





途中、お兄さんが先に打って


先に歩き出した




私は、樹が打つのを待って


打ってから一緒に歩き出したんだけど…





退屈だよね?
あなた
え?あーゴルフ全然わかんないからね…
ごめんね?
でも、俺さ…
あなたと一緒に、行きたかったんだよねー
あなた
え?
なんか、あなたいいよね?
あなた
うーん…
よくわかんないけど…
わかんなくていいよ。
わかったら、止まらなくなりそうだし



そう言って、左手を私の肩に回し一緒に歩いた





お兄さんの近くに来ると、さっと手を離す







何度も繰り返した







でも、どんどんエスカレートしていく



樹の手





途中、打ってみな?


と、持ち方と打ち方を教えて貰っていた



樹は、私の後ろに立っていて



それがなんだかドキドキして…




あなた
ドキドキするから離れてよー
やだ。



そう言って、ぴったりくっつき



私が、後ろを向いた瞬間





唇が重なった








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