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第1話

ちょっと病弱なセブンティーン
79
2021/07/04 16:54
「失礼するよ」



そう言い個室の病室に入ってくる緑髪の男性
片手には袋を持っている
暑いのにマフラーしてる

彼の名は


「日和颯」


俺のいとこだ



颯「驚いたよ 左脚、左腕、左目、前頭葉、後頭部を大怪我して昏睡状態だって聞いて
このご時世面会はあまりできないから、
やっと会えたよ」



(霞音)「.....。」

無言でうつむく


あれは、ひどかったと脳内再生してしまう
“あれ”とは俺が大怪我したときのことだ


大親友のマリンを助けるためとはえ、
俺自身、大胆なことしたなーと呑気なこと
考えてると颯が話出した

颯「カノンの生命力はすごいね」

と一言言う
が俺はそれに対して何も言わない
心の中では
(それ、俺に死んでほしかったって意味
 なのか? そう聞こえるんだが それ
 とも、ゴキブリ並みだな とバカにし
 てる? ウザ)

心の中でそう考えてると

颯「.....?」

颯は俺を見つめて少し心配するような目をしてた

理由はなんとなく分かる
俺が何も話さないからだろう
何か話した方が良いかなと考えるが、
何を言えば良いのかわからないから
何も話せない
言えない


俺が何も言えないことに困ってると

颯「もしかして、霞音は話すのが苦手な
  のかな?」

俺は友達とは話すから苦手とは言わないだろう

あまり話さない人と話すのが苦手なのか?
学校みたいに、取り残され、他の人は皆どんどん仲良くなっていく

それも、浅く、広くの関係で
俺には合わない
もし、それが社会では当たり前であったとしたらまだ子供のままでいたい
大人になりたくない
頭の中でぐるぐると考えるが
俺は頷き返事するだけであった

颯「そうなんだ。頭の中で小難しいことを
  考えるタイプかな?」

そう言って袋を
「果物とお菓子と飲み物だよ」とテーブルに置く

「あ、どうも、ありがとうございます?」
とはてなをつけて疑問形で返す

颯「痛そうだね、痛い?」

霞音「はい、とても」

冷淡に答えてしまった



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