第74話

No.73 向井康二②
2,120
2021/03/14 08:51




ご飯を食べて風呂に入った




向井康二
明日も早いし寝るで〜
朝は俺が起こしたるし任せとって!
おいっしい朝ごはんも作るし
楽しみにしとってな〜
渡辺翔太
ありがとう… ニコッ




俺は康二のベッドを借りて



康二はベッドの下で布団を引いて横になる






何も聞かないでずっと優しくしてくれる康二に



俺は話してみようかなと思った









渡辺翔太
康二…起きてる?
向井康二
ん?どしたん。
起きてんでー
渡辺翔太
話してもいい…?
向井康二
え!俺でええのん?
おもろいこと言えへんかもやし
アドバイスとかもっと出来ひん
ほんまに聞くだけやで?
渡辺翔太
うん…
誰かに話したら楽になるかなって。
向井康二
ええよ?
ほな、聞くわ!




そう言って康二が体を起こし座る




俺も体を起こして壁にもたれながら座った








ゆっくりと…


その時その時を思い出すように話していく



あなたと出会ったこと


あいつの家のこと


付き合ったこと


3年も一緒に住んでたこと


料理が上手くてずっと健康面とか美容系も
サポートしてもらってたこと


ふっか、照、佐久間、阿部、涼太とも
仲が良かったこと


何度も相談して励ましてもらって助けてもらったこと


でも、
舞台やコンサートは一度も来てくれなくて
外で会うことデートなんてしたことなかったこと


悩みや相談を一度もしてくれなくて
彼女は弱さを見せてくれなかったこと





それに気付いて…


そこに俺が最近上手くいかないのが重なって
急にウザくなって当たってしまったこと


こんなに俺が上手くいかないのにあいつは
いつもどんな時も全てが完璧で
それに勝手に嫉妬して冷たくしたこと



でも、自分の最低な行動に気付いて
ちゃんと話そう謝ろうと思って
帰ったその日に置き手紙があって
出て行ってしまったこと


強がって思ってもないのにあなたのこと
5人の前で悪く言ってギクシャクしてること…






向井康二
そんなことがあったんや…
やから今日しょっぴーあんまり
みんなに絡んでなかったんやな。
渡辺翔太
う…ん。
向井康二
結局さ、しょっぴーは
どうしたいん…?
渡辺翔太
俺は…
あなたに謝りたい
戻ってきて欲しい
ちゃんと話がしたい
俺にはあいつが必要だから…
あいつじゃないとダメだから…
と、5人にもちゃんと話したい
向井康二
会ったこともないし
話しか聞いてへんけど
そのあなたちゃん?
ほんまにめっちゃしょっぴーのこと
好きやったんやと思うで。
渡辺翔太
え…?
向井康二
ほんまに好きやないとなんでも
そんな完璧に出来ひんって!
その、外に一緒に出ぇへんのもさ
ジャニーズやからやない…?
ただでさえ一緒に住んでてさ
それがバレたらやばいやん?
でもバレへんかったんって外で2人が
おるとこ撮られんかったからやない?
渡辺翔太
たしか…に…


よく考えたら3年も一緒に居たのに


撮られることもなく


デビューが、決まってからも何も出てない。



気にせず普通に生活してたけど…


バレてたら、撮られてたら



デビュー決定のタイミングで



同棲とかを出されてもおかしくないのに。








俺がジャニーズだから…?



俺のことを思ってのことだったの…?



向井康二
なんかいろんな行動、
しょっぴーのためを思って
やってた気がするわ…
あ!俺の勝手な想像やから
ほんまはわからんで!!!!
渡辺翔太
まぁ…そうだね…。
向井康二
でもさ、あの5人ならもしかしたら
なんか知ってるかもやで…?
仲良かったんやろ?
あなたちゃんとも!
渡辺翔太
うん。
でも…俺…
向井康二
とりあえず、まずは明日!
5人にさ強がったりせんと
あなたちゃんへの想い話してみよや。
あの5人ならきっとちゃんと話したら
わかってくれると思うで!
渡辺翔太
そうだな…。
向井康二
ほな、今日は寝るで!!!
明日起きれんかったらあかんし!



康二が布団をかぶって横になる




渡辺翔太
康二…
ほんっとに…ありがとう。
向井康二
ん…?
ええんやで…
おやすみ〜!
渡辺翔太
おやすみ…





康二に話を聞いてもらって少し楽になった



明日、5人にちゃんと話そう。



その決心もついた。



















この時は



どこかですぐにまた会えるんじゃないか



なんて淡い期待をしてた…

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