ご飯を食べて風呂に入った
俺は康二のベッドを借りて
康二はベッドの下で布団を引いて横になる
何も聞かないでずっと優しくしてくれる康二に
俺は話してみようかなと思った
そう言って康二が体を起こし座る
俺も体を起こして壁にもたれながら座った
ゆっくりと…
その時その時を思い出すように話していく
あなたと出会ったこと
あいつの家のこと
付き合ったこと
3年も一緒に住んでたこと
料理が上手くてずっと健康面とか美容系も
サポートしてもらってたこと
ふっか、照、佐久間、阿部、涼太とも
仲が良かったこと
何度も相談して励ましてもらって助けてもらったこと
でも、
舞台やコンサートは一度も来てくれなくて
外で会うことデートなんてしたことなかったこと
悩みや相談を一度もしてくれなくて
彼女は弱さを見せてくれなかったこと
それに気付いて…
そこに俺が最近上手くいかないのが重なって
急にウザくなって当たってしまったこと
こんなに俺が上手くいかないのにあいつは
いつもどんな時も全てが完璧で
それに勝手に嫉妬して冷たくしたこと
でも、自分の最低な行動に気付いて
ちゃんと話そう謝ろうと思って
帰ったその日に置き手紙があって
出て行ってしまったこと
強がって思ってもないのにあなたのこと
5人の前で悪く言ってギクシャクしてること…
よく考えたら3年も一緒に居たのに
撮られることもなく
デビューが、決まってからも何も出てない。
気にせず普通に生活してたけど…
バレてたら、撮られてたら
デビュー決定のタイミングで
同棲とかを出されてもおかしくないのに。
俺がジャニーズだから…?
俺のことを思ってのことだったの…?
康二が布団をかぶって横になる
康二に話を聞いてもらって少し楽になった
明日、5人にちゃんと話そう。
その決心もついた。
この時は
どこかですぐにまた会えるんじゃないか
なんて淡い期待をしてた…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。