わざわざそんなことしなくても俺は何回も
チケット用意してたのに…
なんで?
そう思っているとみんなが話し出した
何も知らなくて
舞台もコンサートも何もかも
見たことないくせに…
ってずーっと思ってた。
それが…逆にずっと見てきてくれてたなんて。
逆に3年もいろいろと我慢させてたんだな。
ほんとは俺と一緒に出かけたりしたかったかな…
そう思ってくれてたのかな…
あいつのことなんも気付いてなかった
あなたはいろいろしてくれてたのに
おれは……
みんなにいろいろと話してもらって
ほんとにどれだけあなたの存在が
大きかったか大切だったかわかった
謝りたい、会いたい、好きだと伝えたい
何より
抱きしめたい…
正直な気持ちを話した
5人はまた目を合わして少し微笑んだ
みんなに向かって頭を下げた
みんなが協力してくれることになって
俺は絶対に探し出して謝って
気持ち伝えて戻ってきてもらおうと思ってた
いつ会ってもちゃんとした姿を見せれるように
仕事も完璧にしておこうと決めて…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!