キッチンであなたが手際よく料理をしていて
一定のリズムで聞こえてくる包丁とまな板の
トントントントン となる音が心地よく感じた
少し時間が経つと彼女の声が聞こえた
テーブルを見るといろいろ並んでて
俺はその量にびっくりした…
そう言ってひとつひとつ説明してくれるけど
俺は全然追いつけない
俺のことをいろいろ考えて作ってくれた
それだけでほんとに嬉しかった
あなたがお皿に取り分けてくれる
ほんとに何食べても美味しくて久しぶりに
ちゃんとご飯を食べた気がした
あっ!いいこと思いついた…笑
せっかくいいこと思いついたと思ったのに
全部見透かされた…
俺は自分の胸に両手を当てる
口に手を当てながらあなたが笑った
ドキッ
え…
俺…
いま…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。