平日〜昼休み〜
あなたはクルーウェル先生に頼まれ
図書室の資料を集めて化学室へ向かおうとしている
あなたは元々理系でクルーウェル先生が作るための薬品の資料を集めていたのだ
外のセミの泣く声が聞こえる
いつもなら廊下もたくさんの生徒で賑わっているがさすがにこの暑さでは廊下にはいられないだろう
とにかく暑すぎる
廊下を右に曲がり2番目のドアの前に立ちコンコンとドアを叩く
ガチャっとドアを開けるとふわっとした冷気が体を包み込んだ
パタパタと手で仰ぐ真似をする
あなたはクルーウェル先生に少しムスッとして見せた
にしてもなぜクルーウェル先生の部屋にはクーラーがあり教室には無いのか!
大きな学校なのに!
ペターっとソファで横になる
グリムもエースたちとリドル寮長に勉強を叩き込まれている
いつもは補習になるあなただが、今回“初めて”赤点を回避した
図書室で赤点の答案用紙とにらめっこしているとフラフラしていたフロイド先輩に遭遇→「うわ、なにこれ馬鹿なの?」と罵倒→勉強を叩き込まれる
とゆう流れで今回の赤点を回避出来たのだ
先生はカタンッとティーセットの乗ったお盆をテーブルに乗せる
「ははは」と笑いながらティーカップにミルクティーを注ぎ、角砂糖を2つポトンっとカップの中に落とした
ティーカップの中のミルクティーをくるくるとティースプーンでかき混ぜた
カップを持ち上げるとフワッとした紅茶とミルクの匂いが鼻先に着いた
一気にごくごくっとミルクティーを飲み干した
勢いよく扉を開けるとゴッという鈍い音がした
なんと先輩の頭からドロっと血が出ていたのだ
かわいい女の子用のピンクの絆創膏
さっき指を切った時エペルから貰ったものだ
あなたが背伸びをする
ティッシュで血を拭き取り絆創膏を貼った
フロイド先輩がぺたぺたと絆創膏を触る
フロイド先輩を見上げて笑顔でグーサインを送る
タッタッタッ…
フロイドはまだ知らない…監督生への思いと人間界での初恋を…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。