デクくんにはここまでの事なら、伝えてもいいと思った。
オールマイト達と話していた、個性強制増幅剤の件もデクくんの耳には入ってる。
でも、瞬発能力が高いっていう個性が嘘だって事、
本当の個性の事、
デクくんとオールマイトの師弟関係を私が知ってる事、
雄英高校に来た理由、
追われてる身である、って事等はまだ言わなくていい。
その瞬間やっと立っていた姿勢なのに、プクククッと笑ってしまい、座り込んでしまった。
(上で高速移動ってなんなの(爆笑))
落ち着いたのにまた笑ってしまう。
私の身体はリラックスしてるらしい。
涙が出そうになって自分で拭うと、目の前にデクくんがこちらを向いて座っていた。
おずおずと差し出すと、デクくんはするりと自分の手袋を外した。
そして、私に触れないように気をつけて私に手袋をはめてくれる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。