第137話

尾白くん、透さんペア
11,345
2019/06/15 22:22
常闇 踏陰
相手の意識を尾白に集中させ、がら空きになってる隙から葉隠がテープを奪うってわけか。
あなた

って、これは私の推測なんだけどね。

常闇 踏陰
どうする、もう少し様子を見てみるか?
あなた

いや、

遠くの方で『BOOOOOM!!』という爆発音が連続して聞こえる。


(荒れてるなぁ…)


爆発音の主も分かってるし、既に何人かはテープを取られているようだ。

多分、私の思う以上に時間は無い。
あなた

常闇くん、囮には囮、って思わない?


※回想(終)


*☼*―――――*☼*―――――
透き通る体が森のごちゃごちゃした景色に紛れられると、透さんの場所の特定が難しい。

なので、尾白くんが透さんが私の背後にスタンバイする時間稼ぎにわざと私が囮としてかかり、
透さんが私のテープに手を伸ばした瞬間に、常闇くんのダークシャドーで一気に森の外へと出してもらう算段だったのだ。
葉隠 透
もぉー、私、手袋も靴も服も脱いだのにー!
あなた

えぇ!そ、それは…

尾白 猿尾
女の子としてどうなのかな…って、最初の実習の時も言ったんだけど…
あなた

あははは…

苦笑いをしながら、私は辺りを見渡す。


(思った以上に狭いかも。)


透さんは森の外。正直、後は影とテープの動きを見ながら、背後に回り込めばなんとかなりそうだ。
あなた

尾白くんは、そうはいかなさそう…

出来れば尾白くんのような直近型の相手とは組みたくない。
私は一瞬の隙を窺って一気に近づき、攻撃して離れるタイプ。

けど、常闇くんの個性だと、狭すぎるこの木々の間では多分力が思うように発揮できない。
あなた

…常闇くん、透さんをお願いしてもいい?

私の考えを察したのか、常闇くんは了承してくれた。
常闇 踏陰
…分かった、でも、1人で尾白を…それに片目しか使えないのなら
あなた

うん、頑張る。やってみなきゃ、分かんないし。それに、目の事は言い訳には出来ないから。

常闇 踏陰
対応できない時は呼べ。代わる。
あなた

うん、お願いします。

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