第148話

飛来
11,480
2019/06/25 19:12
あなた

前髪野郎?! …な、懐かし。

爆豪 勝己
こっちの方が実習中は楽だかんな。
あなた

そ、そうですか…

轟 焦凍
悪ぃが、今は俺が取り込み中だ。
爆豪 勝己
あぁ、そうかよ。
ニヤッと笑う勝己に私は嫌な予感がして、勝己が轟くんと話している間に急いで氷柱を順につたって降りていく。


(ひぃぃ…あの2人の火花がいつ爆発するのか怖すぎる。)
轟 焦凍
…木奥、どこに行った。
爆豪 勝己
あ"?! あいつ、どこ行った?!




地面まで降りて来たのはいいが、靴と手袋のある、さっきの場所とはまるっきり違う場所に下りたようだった。
あなた

痛たたたた…

滑った時に皮膚が擦り切れ、低温火傷のせいで足の裏が立っているのなやっとというぐらい痛い。

足を進めようとすると、ヒリヒリと微風に仰がれて痛む。


ただ驚いた事に、
またもや常闇くんと障子くんのテープをめぐっての戦いの場に出くわした。
常闇 踏陰
木奥!
あなた

常闇くん!

常闇 踏陰
テープ、取られたのか?
あなた

ううん、大丈夫。

一旦、一定の距離を離れた2人の間に入るようにして話し始める。
障子 目蔵
轟はどうした?
あなた

それが…

そっと指を上へと指す。
直後に爆発音が何度かして、怒鳴り声がこちらに近づいてくる気がした。
障子 目蔵
なるほど、爆豪か。
あなた

うん、でも、多分今のかっちゃんの目当ては私だから…あははは…

常闇 踏陰
そうか、気をつけろ。俺も援護に向かう。
障子 目蔵
悪いが、そうはさせない。テープは貰うぞ、常闇。……とは言いたいが、そうも行かないらしい。
常闇 踏陰
どうした、さっきの事か?
障子 目蔵
ああ。
あなた

さっきの事?

障子 目蔵
先程から何かが勢いよく飛んでくるような音がするんだ。
常闇 踏陰
大きいのか?
常闇 踏陰
かなりの大きさなのか、スピードが異常に早いのか。
私が首を傾げ、「石か何か?」と聞くと、「推測ではな。」と障子くんが答える。
あなた

すごいね、音とかで何かが飛んでくるとか分かるの?

障子 目蔵
まぁな、これが俺の個性だからな。

プリ小説オーディオドラマ