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尾白くんと透さんと別れた後、常闇くんに何度も確認を取った。
それから分かった事。
私の右目は、どうやら普通の瞳に戻っているらしい。
(とは言っても、何があるかは怖いし、隠しておいて悪いことは無いよね。)
常闇くんと森の奥へと進みながら、白いうさぎの面を顔に持ってくる。
『BoooooooooM!!!!』
大きな爆発音と爆風が私と常闇くんを包む。
飛ばされそうになった私達は慌てて地面に伏せる。
顔をあげて周囲を見渡すが、勝己とペアの上鳴くんと三奈さんの姿は無い。
私の会話を遮るように、どこかから強い冷気を感じた。
なかなか引かない土煙の中、私は恐る恐る話し声が微かに聞こえる、前へと進んでいく。
すると、どんどん声が近くなって、誰の声かはっきり分かるようになった。
「最後にぶつかるぐらいで良かったんだけどな」と、轟くんが零す。
勝己と三奈さん、上鳴くんがこちらに進軍中。
私の近距離に轟くんと障子くんペア。
(これって…)
どうやら私達は、
これから2つのペアの衝突に巻き込まれてしまうようです。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。