第77話

迎えに来た
17,253
2018/08/30 10:27
『ガラガラガラ…』

何とか説得して(無理矢理というほうが正しいが)、とりあえず治癒してもらってから保健室を出ると、そこには昨日からお世話になりっぱなしの人がいた。
あなた

かっちゃん、どうしたの?

爆豪 勝己
てめぇを迎えに来たんだよ。
あなた

ごめんね。

爆豪 勝己
おぅ。
あなた

今日、とっさに私を投げてくれてありがとね。

爆豪 勝己
急に黙り出す、制服を着たかっちゃん。
少しずつ進んでいた足も急に止まり、私は驚いた。
あなた

かっちゃん?

爆豪 勝己
…1人で無茶すんな。てめぇ、ちゃんと身体治ってないまま行っただろ。
あなた

…でも、私普通じゃないから!大丈夫だったし!

爆豪 勝己
そういう問題じゃねぇんだよ。
あなた

…ごめん。

私がそう言うと、かっちゃんは少し振り向いてから、片膝を地面につけてしゃがんだ。
あなた

ん?!

爆豪 勝己
…乗れよ。
あなた

いやいや、私、重いですよ!

爆豪 勝己
いいから、乗れって。どうせ、まだ身体だるいんだろーが。
かっちゃんの鋭い目に逆らえず、私は少し申し訳なく思いながら続けた。
あなた

…お邪魔…します。

爆豪 勝己
おぅ。
かっちゃんに乗ると甘い匂いがふわっと鼻をくすぐった。
かっちゃんが立ち上がってみると、思った以上に少し高くてびっくりした。
あなた

っうわ!

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