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第1話

幼なじみ
陽太
陽太
ねーねー、春奈はるなちゃん!
幼なじみの陽太ようたは休憩時間になるといつもこうやってうちのクラスまで遊びにやってくる。
春奈
春奈
なによ。あたし忙しいんだけど?次移動教室だし
陽太
陽太
またそんなすぐバレるような嘘ついて僕の気を惹こうとするなんて、春奈ちゃんってば可愛い
春奈
春奈
(でた、陽太の妄想。いつも思うけど、ほんとこいつ、頭大丈夫かな?)
陽太
陽太
僕、春奈ちゃんのクラスの時間割をスマホの待ち受けにしてるんだからね。そんな嘘はとっくにお見通しだ!
春奈
春奈
……⁉︎   キモっ!   やめてよね、なに勝手な事してんのよ
陽太
陽太
僕は春奈ちゃんの事なら、なーんでもお見通しだ!
春奈
春奈
(そんな事に意気込まれても困るんだけど……)
あたしははがっくりと肩を落として、そのまま机に寝そべった。

陽太は幼稚園からの幼なじみ。子供の頃はいつもあたしの後ろをついて回るような気弱な女の子みたいな男の子だった。

物心ついた時から一緒にいたせいだと思う。

陽太があたしの事が好きだと言うけれど、それはきっとヒヨコのすり込みと同じ発想で、そばにいたのがあたしだったってだけ。

正直、別にあたしじゃなくてもいいんだと思うし、そもそもあたしは陽太に米粒ほど、ごま粒ほど、ミジンコほどにも恋愛として興味がない。
陽太
陽太
どうしたの春奈ちゃん、元気ないね?
春奈
春奈
……
誰のせいだと思ってるんだ。そんな風に言ってやる気力もなく、あたしは自分の腕を枕にして目を瞑った。
陽太
陽太
これはあれだ……眠れる森の美女フラグだ!
春奈
春奈
(なによそのフラグ)
あたしがそっと薄眼を開けたその時だった。
陽太
陽太
王子様のチュウでお姫様を目覚めさせなくちゃ!   チュー……
春奈
春奈
……殺すぞ
あたしは目を閉じて徐々に近づいてくる陽太の顔にグーパンチを決めた。
陽太
陽太
ひっ、ひどい!   春奈ちゃん、グーで殴った‼︎
陽太はこの世のものではない怪物でも見るような目で、あたしが殴った右頬を抑えながら身を離した。
春奈
春奈
本気で殴らなかっただけマシだと思いなさい
陽太
陽太
それって、本気では嫌じゃなかったってこと?
春奈
春奈
(……どんだけプラス思考なのよ)
あたしは拳を握りなおして、ハァーっと息を吹きかけた。
春奈
春奈
次は本気でやるからね。
あたしのフルスイング受けてみる?
陽太
陽太
春奈ちゃんは暴力的だなぁ。
でも僕はそんな春奈ちゃんも受け入れてみせるよ
春奈
春奈
……
あたしは無言で陽太めがけて、拳を振りかざした。