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第7話

王子様の登場
陽太
陽太
春奈ちゃんどこ行くの?
あたしが教室を出ようとするとこうやって陽太は出て行くのを阻止しようとしてくる。

まるで教室の門番かのように。

というか、陽太、他クラスのくせに。
春奈
春奈
どこでもいいでしょ。
陽太
陽太
良くないよ!   そんなんだから変な奴に付きまとわれるんだよ
変な奴……それって……。
春奈
春奈
なによ、それって陽太の事なんじゃないの?
陽太
陽太
信じられないって恐れおののいた顔であたしを見てるけど、こっちこそ恐れおののきたいわ。
陽太
陽太
違うでしょ!   僕は春奈ちゃんの彼氏だし!
春奈
春奈
はぁ!?   彼氏じゃないし!   そもそも今朝説明したでしょ。あたしはもう健先輩という彼氏がいるんだからね!
陽太を押しのけて出て行こうとするけど、出口をがっちりホールドされていて出ていけない。

あたしは先輩とお昼ご飯を一緒に食べる約束をしていて、早く先輩の元へと向かいたいのに……!
陽太
陽太
人は過ちを犯すものなんだよ。僕は知ってるよ、春奈ちゃんを幸せにできるのは僕だけで、春奈ちゃんが好きになるのも僕だけだよ
春奈
春奈
怖いわ!
幼なじみだけど、ここまで変な奴だとは思ってなかった。

普通に聞いたらストーカーじゃないか。
春奈
春奈
ちょっとトイレに行きたいんだからそこどいてよ
こうなったらトイレと嘘をついて脱走しよう!   そう思っての言動だったけど……。
陽太
陽太
何言ってんのさ、今日はすでに3回はトイレいってるでしょ。普段の春奈ちゃんならこの時間までならもう十分なはずでしょ
春奈
春奈
……
陽太
陽太
いてっ!  なんで殴るの?  いたいってば、無言で殴るのやめてよ
春奈
春奈
なに人の生理現象まで把握してんのよ。キモすぎるわ!   ってか引くし!
こんなヤバイ奴があたしの幼なじみだったとは……百合花はこいつのどこがいいって思ってるのだろうか。

あたしはそう思ったところで辺りを見渡した。

百合花に助けを求めようと思っての行動だったけど、教室の端の方で百合花はあたしを見て微笑みをこぼしてるだけ。
春奈
春奈
(えー、百合花、そんな傍観してないで助けてよー!)
あたしは救いを求める視線を送ったけど、百合花はただ首を横に振っただけ。
百合花
百合花
(ごめん春奈ちゃん、私には止めれそうな雰囲気じゃないよ)
そう言いたげな目線で返されて絶望感に苛まれそうになった。

と、そんな時だった。
健 先輩
健 先輩
春奈ちゃん
陽太が扉の前で通せんぼしている背後からひょっこりと顔を覗かせたのは、あたしの王子様♡

あたしが陽太に対してイライラとしていた空気を颯爽と爽やかなものに変えてくれた。
春奈
春奈
健先輩!
健 先輩
健 先輩
なかなか春奈ちゃんが来ないし、メッセージの返信もなかったから来ちゃったけど……
背が高い先輩は陽太を見下ろすみたいな体勢で背後からこの状況を見てる。

陽太は陽太であからさまに先輩を威嚇した。
健 先輩
健 先輩
なんか、取り込み中だった?
陽太
陽太
上級生が下級生のクラスに何の用ですか?
健 先輩
健 先輩
何の用って、春奈ちゃんに会いに……
春奈
春奈
だぁー、先輩。こんなの相手にしなくていいですから!  あたしお腹すきましたし、さっさとご飯食べに行きましょう!
あたしは陽太が先輩を威嚇している隙に、もう一つの入り口から教室を飛び出した。
陽太
陽太
……!!
陽太は更に怒りを露わにした表情で、今度はあたしをも睨んでる。
陽太
陽太
春奈ちゃんが単純だからって簡単にたぶらかすのはやめてもらいたいですね!
春奈
春奈
おーい!   さりげなく人の悪口も混ぜながら抗議をするなよ!
あたしは先輩のそばに駆け寄って、その腕を抱きしめるみたいに掴んだ。
健 先輩
健 先輩
お前、春奈ちゃんの幼なじみだろ?
噂では聞いたことあったけど、ここまでとはな
先輩はとても冷たい視線を陽太に送りつけながら、更にこう言った。
健 先輩
健 先輩
言っとくけど、告白してきたのは春奈ちゃんの方だからな。
そもそもお前はただの幼なじみだろ。勘違いしてんなよ、ガキ
春奈
春奈
(……先輩、よくぞ言ってくれました)
それはまるで、悪の手下から姫を守るためにやってきた王子様のよう……。
陽太
陽太
誰がガキだって……
春奈
春奈
お前だ、バカ!
陽太
陽太
!!!
あたしは陽太の足を思いっきり踏みつけて、陽太が屈み込んだ隙にあたしは先輩を引っ張って走り出した。