第16話

ミルク場へ
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2018/06/07 23:59
はちくま
はちくま
止まってる場合やなかったんや!

そのことに気づいたのです。



・・・



コロコロと転がって



早朝のミルク場に着きました。



ふと見ると、



誰もいないはずのミルク場に



地上のクマが数匹いました。
はちくま
はちくま
なんでおるんや?

はちくまは疑問に思いました。



なんと地上のクマ達は、



テレビを触っているではありませんか。



はちくまは最初、



テレビを壊されるのかと思いましたが、



よく見ると



持ち上げて木にぶら下げようとしていたのです。



1匹の地上に住むクマが言いました。
地上のクマ
地上のクマ
ニュースを見たんだ
地上のクマ
地上のクマ
これなら混雑時のみんなの不満を解消できると思った
地上のクマ
地上のクマ
だから、いてもたってもいられなくなって出てきたんだ

はちくまは驚きました。
はちくま
はちくま
(みんなほんまはあのミルク場の混雑を解決したかったんやな)

はちくまは嬉しくなりました。
地上のクマ
地上のクマ
はちくま、お前はみんなを楽しませようとしてこのでっかいテレビを作ったんだね。
地上のクマ
地上のクマ
俺たちは勘違いしていたよ

そう言った後、



はちくまと数匹の地上のクマは、



ミルク場の木に



でっかいテレビをぶら下げる作業に入りました。



ミルク場で働くクマも見れるように、



地上のクマ達がもってきてくれたテレビも



数個ぶら下げました。



数時間後、



ミルク場のテレビのぶら下げ作業がおわりました。
はちくま
はちくま
これでみんなが楽しめるで
はちくま
はちくま
待ち時間がたのしくなるんや

初めてこの時、



地上のクマとはちくまが



笑い合いました。



はちくまはなんだかワクワクしました。

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