『 ながかったあ〜!! 』
授業が終われば昼休み。何時間も続いた授業の後の休みは至高である。机へと突っ伏せば頭をプリントで叩かれる。
「 休んでる暇なんてないから、早く昼飯食ってテストのアレ。」
『 う〜〜わかってる。』
なんだかんだ言いながらいつも昼飯は此奴と川西と食べてる。学食だったり、学食じゃなかったり。向かう迄に自販機見つければみんな立ち止まる。
『 白布牛乳でも飲むの?私にもいろ〇す買って。』
「 賢二郎の奢り?なら俺もお茶買って。」
「 はあ?お前ら自分で買えよ。」
なんて言いながらも1000円札を出しながら自販機で私達の分まで買ってくれる。何だいいとこあんじゃん?なんて思いながら屋上へ。
『 んん、いただきま〜す。』
私は手を合わせれば今日は学食じゃなく、気分で持ってきた弁当を食べる。
「 あ、牛島さんたちじゃん。」
『 ゔっ ? 』
川西が牛島さんの名前を出せばむせる。いきなりすぎない?なんて思いながら急いで弁当をかきこんだ。
「 なんだ、篠宮と川西と白布か。」
「 エ〜太一と賢二郎と菜乃がここに来てんの久びさに見たかも。」
牛島さんは天童さんと来てたようだ、後ろからひょっこり影が現れれば私達を凝視する。私は一礼すればまだ食べ終わってない2人を無理やり引き連れ教室へ戻る。白布はすごく不満げな顔をしていたが気にしない事にした。
『 はあ〜〜っ…! 今日も牛島さんかっこよかった…… 』
なんて机に突っ伏しながら溜息を吐く。白布に関しては最早教室でご飯を食べている。
「 菜乃って、ほんと牛島さんの前だと猫かぶりなとこあるよな。」
『 え゙、そう? そんなことないと思うんだけど… 』
川西にそんなこと言われればがばっと顔を上げる。少しの間考えるもよくわからん。昼休み三分前、勉強も教えて貰えば一応感謝しながらも次の授業の準備を始めた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。