伝票を持って裏口に向かうと、りんと目が合う。
耳に尻尾にと、お客さんにバレたら大変だと
亮太が表に出るのは禁止にした。
だけど、たまにドアをちょっと開けて覗いてるのが可愛い。
ッ、
バタンッ、とりんがドアを閉める。
たぶん俺がさっき可愛いって言ったから。
ちょ、今から入るの
ガチャと裏口に入って、亮太に伝票を渡す。
ん、
りんがいるの新鮮だな ♪
藍莉まだ?
でた、
さっきも言っただろ、時計の短い針が6になったら来るから。ほら、あともうちょっと
もう夕方だけど、遥は来た?
まだ、
まぁ、見てても暇なのは分かるけどさ
りん、これ。余った、
食う、
カランカラン♪と、ベルの音が聞こえて表に戻る。
いらっしゃいませ……ッ!
やほ〜
どうも、
ッ、
ペコッと、頭を下げる。
こっちの席、
ッ…あ!
ポチくん裏口に走っていくと、
ガチャンッと勢いよくドアが閉まる。
ごめんね、蓮くんだっけ。連れ戻してくるね、
え、ぅ、うん、
りんくーん、お留守番してへんねんなぁ、今日はそうゆう日なん?そこでなにしてんのー?
帰れ
雅、おすすめ教えてくれるんだろ、席行くぞ
ぁ、うん!あんな、亮太のな、
と、ポチくんと先輩が席に着く。
デートだ、いいな…でも俺も土曜日亮太とデートするし、
すみませーん、
はーい、
ー
ーー
ーーー
お客さんも全員帰って、店を片付ける。
藍莉、次は
じゃあ…これでテーブル拭いていってくれる?
うん
今日仕事の方は、
うん…ほんとは今も働いてるはずなんだけど、ここ最近かまってやれてなかったから、上司に心配されて笑
俺ええ子にしてずっと待ってたで (ニコッ)
あはは…苦笑
(酒飲んで暴れてたの誰だよ)
遥さん、亮太どんな服似合うと思う、?
亮くんはなんでも似合うわよ♡ ん〜、そうね…私は古着系が好きなんだけど…ジャケットとか…無難すぎかしら?
ジャケットか✨
プラスで、サングラスとか
ッ✨
蓮
ジャケット着て…サングラスかけて…
かっこいい…♡
ッ…
ッ…////
やべ、声出して言っちまった…最悪…//
逃げn((
待t((
蓮、お前の分の片付けも終わらせてやったぞ。
と、りんが俺と亮太の間に入ってくる。
イラッ)…
ぁ、ありがと、
た、助かった…変にからかわれずに済む 泣
りんの頭を撫でる。
ッ、!?
(ちょっとりんくん邪魔しないで!)
あーあー、苦笑
(亮くんもこれじゃ大変ね… )
りんくん偉いなぁ〜
ッ…未だに信じられないんだが…その子の耳と尻尾は本物…なんだよな…、
そうだよ、俺ら以外言わないでね。
りん、遥が呼んでたぞ
ぇ、
なに、遥。俺にかまってほしかったのか?
と、りんが遥さんのところに行く。
ぇ、えぇ、そうなの 苦笑
(亮くん…私を使わないで 泣 )
亮太が後ろから抱きついて、頭に顎を乗せてくる。
ちょ、亮太ッ、///
ッ〜♡//
(店長さんんんん♡)
蓮は可愛い
可愛いくないからッ…///
りんくん俺もかまってほしい〜
ッ
りんくんはうちの子と仲良くなれるかな…
ほんまや!はなちゃん!
メスか✨
うん。まだ子猫だけど、
ちょうどいい、今週の土曜日行ってこい
あ、ほんとだ。りん、行っといで
土曜日か…俺は仕事だけど、
俺がおるやん!
それは嫌だ…俺、藍莉と遥の家行く。
ポチくん嫌われてるのね、
犬と猫…やはり相性悪いんでしょうか、
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!