亮太に起こされて目が覚める。

亮太を見たら、私服に着替えていて出かける寸前だった。

目を擦りながら起きあがる。

ポンポンと頭を撫でて、亮太が寝室から出ていく。

慌てて玄関まで追いかける。

俺の質問を遮って、キスをすると出て行った。

なんだよ、キスではぐらかしやがって、！//


誰と行くんだよ、何するんだよ、

まだ亮太と2人きりでどっか行ったことないのに！


ショッピングモールか、


プルルルルｯ、プルルルルｯ…と聞こえ

慌ててリビングにある俺の携帯を取る。

プツンｯ…と、電話を切る。



急いで準備しないと、



顔洗って、歯磨いて、服着替えて、

鞄に携帯と財布入れて…後は、後は……、



キョロキョロと辺りを見渡して、忘れ物がないか確認する。



すると、テレビの下から、何かはみ出してるのを見つけた。



ｯ…これ、この前のアルバムだ！（※ 63話参照）

こんな所に隠してたのかよ、あいつ。



開けて見ると亮太の学生時代の写真が入ってた。

これは体育際…、こっちは文化祭…、

やっぱりかっこいいなぁ…亮太、

隠さなくてもいいじゃん、後でからかってやろ ♪



やべ、こんな事してる場合じゃないんだｯ、

パタンｯと、閉じた勢いで写真が1枚出てくる。

亮太じゃない男の人の写真。

ｯ…この人…前髪あがってる…、


もう一度アルバムを開けて見る。

やっぱり。

亮太といっつも一緒に居た人だ。

どの写真も1番笑顔で、

亮太と肩組んだり、仲良さそうにしてる。

でも他の写真見ても前髪あがってないし…たまたまだよね

この写真しか…でもこれだけ挟んであった…



ー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ー



着いた。

ショッピングモール。


亮太…どこにいるんだろ…見つからないようにしないと。


誰と行くか教えてくれなかった。

絶対そうだ、俺以外にも好きな人いるんだ、

だから教えてくれなかったんだ。



プルルルルｯ、プルルルルｯ…と電話が鳴る。

亮太だ。どうしよう、出たら外にいるのバレるよな…

亮太からの着信を切って、携帯を鞄になおす。


見つかる前に俺が見つけないと。

ショッピングモールの中を駆け回る。

上の階に行くのも階段。


どこ…、亮太…、早く見つけないと…