第13話

13.

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2020/04/03 07:31

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

おい、なんで、

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

なんで、お前そんな平然としてられんだ！店の文句言われたんだぞ！


裏に入るなり、あいつに問う。

なのに、あいつは何も答えてくれない。



それが余計、腹が立つ。

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

おい、聞いてんのかよ

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

ぎゃーぎゃーうるせぇな、

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

一旦落ち着け、

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

ｯ…はは、お前も頭おかしいもんな…


あぁ！…腹が立つ、

どいつもこいつも、


ー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ーー＊ー

注文の品を用意し終えたのか、
あいつは食器を洗っている。



あいつは落ち着いている。



そんな様子を見ていたら、

いつの間にか俺も落ち着いていた。

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

ふぅ…、で？

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

…もういいよ、

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

…そうか。

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

なら戻れ、

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

ｯ…あぁ、


と、いい俺は品を持って表へと戻った。


客 ｢ …………｣


まぁ…こうなるわな…。

品を男子のいるテーブルへと運ぶ。

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

お待たせしました。

と皿を置くと別の席へ行く。


こいつは無視だ。

気にしたら負け。

女子

お、美味しそうだね!!

女子

さ、食べよ？（ﾆｺｯ）

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

お待たせしてすみません。

他の客に謝る。

まぁ…俺も少しは悪いから。

男子

はぁ？

男子

あいつの触った皿に乗ってるもんなんか食えねぇって、ゴミだろ、ゴミ。


明らかに、俺へと聞こえる声で。

それに、俺に向かって言ってる。

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

ﾁｯ……、

男子

こんなもんいらねぇわ、

女子

なら私が食べてもいい？

女子

ダイエット中だけど、…今日だけ…的な？あはは、（苦笑）

男子

は？やめとけって、

男子

感染症にかかんぞ〜、ははｯ

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

お前、いい加減に

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

お客さん、


俺がまた口を出そうとした時だった、

いつの間にかあいつが表に出てきている。

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

こいつが持った皿と食いもんになんか関係あるんすか？

男子

い、いや…、

男子

お、美味しそうだな…あは、は


とフォークを持ち食べようとする男子から、


あいつは皿を取る。

男子

ｯ…は？

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

ゴミなんか食うんすか？

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

感染症にかかって腹壊しますよ、？

男子

ほ、ホットケーキ…


コトンｯ…とあいつは男子の前に皿を置く。

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

ですよね、（ﾆｺｯ）

男子

ぁ、あぁ…


男子の顔は引きつっている。



ふは、…ざまぁみろ、

ま、怒りは収まんねぇけど、…

女子

あ、あの!! 美味しいです（ﾆｺｯ）

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

ｯ…そりゃあ良かった、（ﾆｺｯ）

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

ほんとにこいつらと同い歳とか思えねぇな、お嬢ちゃん。

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

ｯ…、

男子

おっさん、いくら？

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

なに、金払うくらい美味かった？

男子

こ、この場にいんのが嫌なんだよ!!

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

あっそ、金はいいから帰れよ

男子

…そうさせてもらうわ


と、男子はいつの間に食べたのか荷物を持って店を出ていった。皿は綺麗になっている。

女子

な、なんか…すみません。

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

…お前が謝ることじゃねぇよ、

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

客にお前はねぇだろ、蓮。

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

ま、確かに迷惑だったわ。

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

お、おい!!

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

その代わり、蓮について詳しいんだろ？


と、女子の隣…男子が座ってた席へとあいつは座る。

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

話してくれたら、許す。どう？

女子

ｯ…もちろん、いいですよ（ﾆｺｯ）

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

な…

松井亮太（ﾏﾂｲﾘｮｳﾀ）

蓮、お前は働け、命令（ﾆｺｯ）

叶井蓮（ｶﾅｲﾚﾝ）

ｯ…わ、わーったよ、

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第14話 14.

りんご 💍

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。